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2021年03月15日05:15

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日経平均株価3万円時代に長期投資の果実;しかし買う株の吟味も必要

 アメリカ発の長期金利急騰が引き金になり、一時は3万円を突破した日本株は3月に入って調整局面入りしている。

◎NISAやiDeCoの毎月少額長期投資家は大幅な含み益
 それでも今週末は、2万9717.83円で引け、持ち直しを見せている。武漢肺炎の底知れない拡大で世界市場がパニックに陥った昨年の今頃の3月19日には一時1万6358円の安値をつけたが、そこから見れば1万3500円強もの値上がりである。
 こうした安値は、後から見ればあそこが絶好の買い場だったと誰もが思うのだが、その時には恐怖が先に立って誰も買えはしない。
 しかし月のある特定日に株価に関係なく機械的に買う毎月積み立てのNISAやiDeCo(イデコ)なら、この日に買えた人はハッピーだった。その日だけでなく、例えば3年前から毎月コツコツと日本株投信で積み立てている人なら、今は全員が4割近い含み益となっているはずだ。
 これこそ株式投資の王道である長期投資の成果である。

◎世界最高シェアの製品を持つファナック
 株式投資(その変形である投信投資も)は、短期で売り買いを行うものではない――これが僕の信念だ。だから前にも書いたが、買ったらよほとのことがない限り、ずっと持ち続ける(17年10月22日付日記:「『貯株』の思想=コツコツ買い貯め、決して売らないのが極意、配当金・分配金で再投資の好循環」を参照)。
 その1例が、僕の保有する株の中で最も高価な「ファナック」である(下の写真の上=本社:山梨県忍野村)。工作機械用CNC装置で世界首位、産業用ロボット(下の写真の下)でも世界首位という会社で、コモディティー化して値崩れしない製品のメーカーだけに、収益性は高い。
 上場企業で「村」に本社を置く企業は、同社くらいだろうが、社員の給与も高い。

◎1度も赤字がなく配当も続けた
 したがって株価は高い。今でこそファナックの株価は、例えば12日の終値は2万7230円だった。1単元が100株だから、同社の株を最低単元で買うにしても、270万円以上が要る。高すぎるから、同社の株主に個人投資家はほとんどいないはずだ。
 しかし僕が初めて購入した時、やや高い株価だったが、僕のような個人投資家にも手が届く価格だった。平均8800円で取得している(当時も珍しく最低単位が100株だった)。それから30年近い今、株価はその3倍を超えている。
 重要なのは、高収益企業なので、1度も赤字決算はなく、半期ごとの配当も途絶えたことがないことだ。その配当金だけで、初期の投資額の半分は回収した計算になる。

◎最高の好パーフォーマンス、豊田自動織機は5倍
 もっと好パーフォーマンスの株もある。トヨタ自動車の源流企業である豊田自動織機(写真=愛知県刈谷市の)で、18年前に2050円で200株購入した。それが先週末終値は1万0040円だったから、18年で約5倍である。
 同社も、1度も赤字はなく、配当が途切れたこともない。配当だけで、これもたぶん初期投資金の半分近くは回収している。

◎長期投資の「外れ」のクレディセゾンは買い値の3分の1に低迷
 ここまで書くと、自慢話めいて聞こえるので、失敗例も披露する。
 金融株のクレディセゾンである。これは、20年近く前に4000円ちょっとで購入した。ところが、銀行・証券ほどひどくはないが、金融株の通例に洩れず、長期に塩漬けを強いられている。先週末は1468円だったから、この高株価の時にも3分の1近い安値を低迷している。
 それでも他の株の売却で利益が出ると、少しずつ損切りして損失穴埋めし、3分の1は処分した。まだ3分の2が「不良資産」として残っている。それでも同社も配当を絶やしたことはないのが、救いである。
 ただ、これなど長期投資の王道の「外れ」もいいとこの銘柄である。

◎倒産した会社の株を持っていたことも2度
 裏目に出たことも、一再ならずある。
 会社が倒産して、価値ゼロに近くなった経験を2度、味わった。会社倒産で勤めていた人が一生を棒に振ったことに比べれば、何ほどのことではないが、それでも数日間はブルーな気分に落ち込んだ。
 3月13日付け日記「かつて輝いたエクセレントカンパニーのパイオニアの凋落;会社の盛衰を分けるのは経営者の力量」で述べたパイオニアは、1990年の史上最高値の6570円から上場廃止の2019年3月には65円と100分の1になった。幸い、僕はパイオニアを買ったことはなかったが、長期保有目的で1990年に買った人は、大損をしたはずだ。

◎日本電産、買わなかったことを後悔
 教訓として1つ言えることは、その会社の主力商品がコモディティー化しない絶対の強みを持ち、長期の成長期待の強い銘柄は、少々のことがあっても売らないことだ。保有し続ければ、高配当と高株価で必ず報いられる。
 僕は持っていないが、かつて購入を検討しなかったことを悔いているのが、日本電産である。
 同社は、小型精密モーターで世界一のシェアを持つ企業で、EV化の波で常に高値を更新している。僕が興味を持ったのは、5年くらい前で当時は1株3000円台〜4000円台だった。しかしなぜか買いそびれた。
 それが今では、一時期1万5000円をつける超優良株となっている。
 今から買っても、勝機はあるとは思うが、これから倍にも3倍にもなっていくようには思えない。投資の機を逸した、と反省している。

注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
 写真をご覧になりたい方は、お手数ですが、https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202103150000/をクリックし、楽天ブログに飛んでいただければ、写真を見ることができます。

昨年の今日の日記:「武漢肺炎ショックで世界マーケットが大荒れの1週間;株、REIT、さらに債券、金も」

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