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2021年03月12日11:27

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映画『太陽は動かない』作品レビュー(2021年3月5日公開)

映画『太陽は動かない』作品レビュー(2021年3月5日公開)

 原作は、吉田修一の手による小説「鷹野一彦シリーズ」第1作『太陽は動かない』と第2作『森は知っている』が元になっています。さらに「鷹野一彦シリーズ」は第2作『ウォーターゲーム』とあわせて全三部作の構成です。2020年に原作者である吉田修一の監修によるオリジナルストーリーがWOWOWでテレビドラマ化されました。
 
 物語は、産業スパイ組織「AN通信」の2人の日本人諜報員が太陽エネルギー開発の機密情報を巡って、各国のエージェントや絶対的権力者達との頭脳戦に身を投じていくさまを描かれます。

 まずこの物語のお約束ごととして、主人公となる「AN通信」のエージェントは皆、24時間ごとに組織へ連絡しなければ裏切り者と見なされ、心臓に埋め込まれたチップが爆発するということ。そんな過酷な条件を知りつつエージェントに志願した、鷹野一彦(藤原竜也)と後輩の田岡亮一(竹内涼真)。彼らはエネルギー開発を巡る極秘情報の入手を命じられた2人は、各国のスパイを相手に命がけの戦いを繰り広げるのです。
 面白いのは、連絡時間が近付くと、胸のチップが赤く点滅し、警報音がなりはじめることです。あれじゃ、ウルトラマンでしたね(^^ゞ
 
 見どころは次々と登場する派手なアクションシーン。ブルガリアで約1カ月かけて撮影された市街地でのカーチェイスや爆破シーン、走行中の列車を400km走らせながら撮影された格闘シーン、沈没する巨大貨物船からの脱出シーンなど、さすが『海猿』シリーズなどパニックムービーの旗手である羽住英一郎監督のダイナミックでスケールの大きな映像は、見ているだけでワクワクさせられました。冷静沈着な鷹野、心の弱さと勇敢さを併せ持つ田岡のバディーものとしても楽しめることでしょう。
 物語は過去と現在が交錯しながら展開。鷹野の過酷な子供時代を知った時、彼がなぜ組織に忠誠を誓っているかという謎も氷解します。

 冒頭から怒濤の修羅場の連続で、藤原と竹内の演技も感情とアクションの両面共にハイテンション。派手なアクションシーンは当然スタントも使っているでしょうが、危険なシーンでもちゃんと藤原は写っており、彼の役者根性をまざまざと見せつけられました。格好良かったです。
 
 ただその半面、世界各地を飛び回る場面転換がめまぐるしく、時間軸まで入り組んで支離滅裂すれすれ。要所でストーリーについて行けませんでした。あんなに頻繁に少年時代にスイッチバックする必要があるのでしょうか。
 これ1本で完結感が乏しいという消化不良の処方箋となるのが「WOWOWのドラマ版」。こちらは、吉田監督作品で、下記のページからWOWOWオンデマンド無料トライアルに登録することで、ドラマ版全6話を無料でイッキミできます。
https://www.wowow.co.jp/webdirect/


映画『太陽は動かない』公式ページ
https://wwws.warnerbros.co.jp/taiyomovie/
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