「聖域都市」について

　昨日感想をあげた「アメリカの警察」について補足。その中で「聖域都市」についての説明があった。
　実は「LAW&ORDER:性犯罪捜査班」の第１８シーズン第１９．２０話のサブタイトルが「聖域都市」で、その中でオリビア捜査官が犯罪の目撃者になったものの、不法滞在者なので証言できない青年に「大丈夫、ニューヨークは聖域都市だから」というセリフがあって今一つよく分からなかったのだ。

　それがこの本を読んで「聖域都市」という存在と言葉になっとっくした。

　トランプ政権になって不法移民への締め付けや告発・逮捕などが激しくなったときに犯罪被害にあっても訴えるどころか発覚したとたんに子供と引き離されて収監されるか強制送還されるようになったのだ。そんな政権のやり方に反発して民主党支持者の多い市では、かつてヨーロッパで政治的弾圧で逮捕されそうになった政治犯などが教会に逃げ込んだときに「聖域」（サンクチュアリ）として彼らを守ったという故事に習って「聖域都市」を宣言して不法移民や不法滞在者であろうとも犯罪被害者となったら彼らを守り、犯罪を告発するとしたのだ。
　これにトランプはいたく気分を害してそのような人権を守る都市には予算をカットするなどして嫌がらせを繰り返したのだ。
　この話の放映が2017年５月でその年の１月にトランプが大統領になっていることを考えたらすごいタイムリーにして反トランプの物語であったわけなのだ。

　改めて感動。