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2021年01月31日10:42

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君のポケットのどこかに僕のびい玉がある。

君のポケットのどこかに僕のびい玉がある。


雨が点線のように 間断なく降りつづいている
誰のいたずらなのか あいにくペンキ塗りたてのポスト
誰かが触ったらしく 指の痕がついている
君も間断なく喋っているけれど
何を言っているのか 僕は他のことに気をとられてわからない
君のポケットのどこかに僕のびい玉がある
先週の月曜日
僕は君に貸したはずだ 大切なびい玉を
あれは光の加減で 色が変わるふしぎなびい玉なのに
君は未だに返さない
僕のふところには君にあげたい詩(うた)がこんなにたまっている
けれども意地悪な君はそれを渡すべききっかけすら僕にくれない
君のポケットのどこかに僕のびい玉がある
雨は降りつのるばかり ずるい君は僕が忘れてしまうのを待っているんだ
僕の想いをよそに 雨は降りつのるばかり。


指田悠志
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