旅の思い出

人生とは旅の思い出の様なもの。

人生の各時期に出会った人たちと、
また直接再会する事って、あまり無い。

「またお会いしましょう」と言いながら、
実はもう二度と会う事が無いであろう人が殆どである。
「また行こう」と思いながら、再訪の機会が無い旅先の様に。

日々生きながら、ごく自然に、
小さな死別みたいな事を繰り返しているのかも知れない。
何かの練習であるみたいに。

そして、生きているかも知れない死別相手の顔を、
ふと思い出す事がある。
旅の思い出の如く、その当時の姿のままで。

で、自分もまた、誰かの生活の中で、
ふと思い出されているのだろうか。

旅の思い出として。