一人暮らしの老人の部屋。季節外れの団扇が、部屋の一等地に転がっている。商店街か何処かで貰ったのだろうか。老人の知らないタレントが印刷されていて、埃をかぶっている。インスタントコーヒーをいれて、夜のテレビでニュースを眺めても、老人の分からない
『ジョジョ・ラビット』が近所のシネコンでもうすぐ上映期間終了、との事だったので、ほぼ一日中横たわっていたカラダを「笑点」眺めながら起こし、クルマ流して観に行った。何と言うか状態的に、映画のネタもネタなので、先週の『ジョーカー』観た時みたいに
深夜1時近くの暗い部屋で1人、同い年から届いたメールに返信を打つ。「なんとか、やっていきたいですね」文字を打ち込みながら、この人は私にとって、数少ない友人だったのだなと気付く。若い頃の記憶を共有し、その記憶の先である、現在の闇も共有し合える。
最近、奥歯2カ所の詰め物が続けて取れて、馴染みの歯医者へ2度行った。1カ所の詰め物は何年か前にその歯医者に詰めて貰った物だったが、もう1カ所、後から取れた詰め物は、10代の頃に住んでいた街の歯科で詰めて貰って以来、長持ちしていた物だった。馴染みの
昨日、家の壁のカレンダーが1月のままだった事に気付き、思い切って1月を剥がした。2月の猫ちゃんが登場した。その勢いに乗ってクルマに乗り込みヤマダデンキへ向かい、CR2025電池を購入。クルマのカードキーの電池切れを、半年間程放ったらかしで、カードキ
その人の語る、その話の殆どは怒気に充ちたものだった。始めから怒っていたわけではない。話している内に、怒りが身体から湧き出て来た様だった。寧ろ最初は打ち沈んでおり、表情には時折かなしみや疲労の色も見られた。全く楽しそうではない。愉快そうではな
ナンテコッタ テラコッタ我が人生の中でも5本の指に入るかも知れない、「宜しくない時期」が最近続いている様な気もするが、今夜はとりわけドイヒーだった。誰もいない室内で、ヘタクソな空手みたいにデスクを叩き、不機嫌な叫び声をあげていた。帰宅。鏡の