中学生になった頃。
キデイランド横浜駅西口店にあった、
シミュレーションウォーゲームのコーナー。
そこの棚に差さっていた、アバロンヒルのパッケージたち。
外装シュリンク越しに封入された翻訳説明書、
英語だらけのバッケージデザインには舶来品の匂いを感じた。
史実の戦争を題材に、卓上に戦場拡げてゲームで遊ぶ・・・
不謹慎とも言え、平和の極みとも言えた。
当時この趣味に気付いた少年・青年たちは、
タミヤのミリタリー模型に自然に親しんでいた如く、
キデイランドの広く無いこの一角に、屯していた。
カラフルで大量のユニット駒と仕切り付き格納ケース、
折り畳み式のヘックスボード、サイコロと複雑な判定チャート・・・
人生ゲームや億万長者ゲームとは異なる概念を感じさせ、
ちょっと理系と装飾性が織り混ざった様なコンポーネンツ、
そのボリューム感、箱庭的な美しさに、
個人的には(実際のプレイ自体以上に)魅せられてしまい、
所有欲も刺激されていた様に思う。
その後エポック社、ホビージャパン、ツクダオリジナル、バンダイ等から、
国産系のシミュレーションウォーゲームも発売開始され、
そのラインナップも増えて行った。
エポック社のウォーゲームエレクトロニクスシリーズは、
旅先への携帯を意識した(?)コンパクトなマグネットボードに、
数量抑えめの駒を専用箱に入れた形で収納出来、
今となってはレトロな仕掛けのボード内蔵型電子チャートで戦果判定を行った。
サイコロ要らずだが乾電池は必要であり、重かった。
しかし総じてコンパクト且つスタイリッシュなコンポーネンツであり、
特にシリーズ後半で登場した『壇ノ浦の戦い』は、
題材含めて国産シミュレーションウォーゲームの究極系であったと、
個人的には感じている。
国産シミュレーションウォーゲームは、
『機動戦士ガンダム』や『宇宙戦艦ヤマト』等、
史実だけではない、虚構の戦いも題材にして行った
(舶来品にもSF/ファンタジー系はあったが)。
眉村卓原作『司政官』なんて渋いものから、
勝手なオリジナル方面に向かっている雰囲気がムンムンだった、
『スターウォーズ』のデススター戦、ホス戦、エンドア戦の各パッケージ、
一体どの戦闘シーンを再現したのか今も知らない『風の谷のナウシカ』等、
百花繚乱と言っても良い位だった。
『装甲騎兵ボトムズ』のウドの戦いのボードゲームは、
駒が金属製ミニチュアのATフィギュアになっており、
潜望鏡の様な組み立て式スコープを用いて敵AT視認を行いFIRE!・・・
と言う、なかなか凝った作りだった。
このゲームを持っているクラスメイトがいて、羨ましかった。
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