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2020年01月27日01:39

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映画『his』を見てきました。(2020年1月24日公開)

映画『his』を見てきました。(2020年1月24日公開)
https://www.phantom-film.com/his-movie/index.html
 本作は、ドラマ版で描かれた出会いから13年後を描くゲイカップルの物語。日比野渚に突然別れを切り出された井川迅は、渚のことを忘れて傷心の心を癒すため、都会暮らしから愛知県境に近い岐阜県白川町に移住し、自給自足の生活をしていたのです。
 そこに見知らぬ女の子がひょっこり現れます。聞けば渚の娘というではありませんか。渚は娘を連れて突然迅の元に現れることから物語は始まります。
 大筋でストーリーは、まず二人の関係がどうなっていくのかというところがメインの筋になっており、突然別れて音信不通になったままになっていたのが、10年ぶりに突然押しかけてくるなんてあまりの渚の身勝手さを受け入れるのかどうか。そして共に暮らすようになる中でふたりはまた愛し合うような関係になっていくのかというラブストーリーが軸になっていました。
 次に、ゲイカップルであったことが村の人たちにばれてしまったとき、村の人たちはどんな対応を示すのかという同性愛差別の問題が伏線に。
 そして、渚の娘空の親権問題。ゲイであることが妻の玲奈にばれてしまい離婚は決まった者の娘の親権問題は決着せず、裁判で争うことに。果たして空はどちらが育てることになるのか、それとも元の鞘にめでたく収まるという家族の再生ドラマへと発展するのかどうかということです。

 結論から言って、上記の3つの大筋が3話構成みたいにぶつ切り状になっていて、各シークエンスのところでは冗長過ぎます。なので見ていてもどかしいくらい、不要と思えるシーンが多くて、テンポの悪さを感じました。昨日見た『サヨナラまでの30分』が素晴らしくテンポのいい作品だったので、余計にまったりとしたスローさを感じてしまったのです。これは今泉力哉監督のクセなのかもしれません。昨年の『アイネクライネナハトムジーク』でもそうでしたが、テーマを絞りきれずに、大筋を並べていった結果、落とし所がどこにあったのかわかりづらい作品となってしまっていると思います。
 
 それでも空役の外村紗玖良ちゃんの演技が抜群にうまくて、驚きました。しかもかわいいハート子どもが活躍する作品がお好きな方なら、紗玖良ちゃん登場シーンだけでもきっと満足されることでしょう。
 
 但し正直なところ、男同士の恋愛映画というのは、どうも苦手ですぅ(^^ゞ

追伸
 ドラマ版は、ゲイのゲイのラブストーリーというよりもふたりが出会うきっかけとなるサーフィンを背景にした青春ドラマとして成立していたと思います。ところがその13年後を描くとなると、完全に「おっさんず」ラブの世界(^^ゞ
実際に片方には娘までいては、もう甘酸っぱいボーイズラブの世界を描くわけにはいかなかったのでしょう。だから娘の親権問題や同性愛差別というシリアスな方向へ踏み込んでしまったら、もともとのボーイズラブが霞んでしまったということでしょうか。

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