あたたかい
陽の光に包まれて
聖母マリアが
幼いイエスを抱きながら
椅子に座って
子守歌を歌っているような
ビオラの調べは
どこかノスタルジーで
母の温もりを
思いださせる
私は幼い頃
母に抱かれた記憶はない
もう大分年をとったからかもしれないが
母から聞いた話でも
抱っこしてもらったような
機会はあまりなかったようで
ビオラの調べを聴いていると
得る事の出来なかった
母への無償の愛が
空想の中でだけ
満たされていくような
何とも言えない
気持ちになってしまうから
いつ聴いても
ビオラの調べは
私の心の奥底に
いつまでも響いて行く
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