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2019年11月24日15:59

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【展覧会】印象派からその先へ展(三菱一号館美術館)

展示されている作品は総じて地味だった。
にもかかわらず、展覧会名称に「印象派」という文字列が含まれ、チラシの表面がルノワールで、第2水曜の夜は女性客の割引があったりするので、館内はかなり混雑していた。客寄せパンダ的な目玉作品がない中でこれだけの集客があるのは、さすが「印象派」。地味なのに混んでいるという、ちょっと不思議な展覧会だ。

第1章 印象派、誕生
バルビゾン派からスタート。風景がメインで、画家たちが光や空気感の表現に挑み続けた結果を追うことができる。
シスレー、ピサロ、ルノワールの円熟期やや手前の作品を鑑賞できるのも興味深い。

第2章 フォーヴから抽象へ
好みのタイプの作品が集中していた。個人的にカンディンスキーは大好きな画家で、彼の作品が見られたことは単純に嬉しいのだが、本展覧会の中ではカンディンスキーの抽象画は展示する必要はないようにも思った。
風景や人物など、身近なものがテーマであることは第1章と変わりがないが、このセクションでは表現の独自性を追求する姿勢がうかがえる。

第3章 エコール・ド・パリ
ユトリロ、ローランサンなども出ているが、メインはシャガール。シャガールの絵には夢の中を漂う独特の浮遊感があるが、バルビゾン派から順に作品を見てきたときに、シャガールの絵が決して異様に幻想的なのではなく、やはりここにも身近なものへの関心と表現の独自性の模索があることに気付いた。
まさかバルビゾン派がシャガールに行き着くとは。衝撃だった。

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