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2019年10月28日23:02

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映画「ある船頭の話」★★

2019年10月27日(劇場鑑賞)

鈍重で平坦な話に退屈する一方、日本とは思えない大自然の雄大な風景は見所。
俳優オダギリ・ジョー初監督作品ですが、豪華なキャスト、製作陣の無駄遣いは看過しがたい。

物語は、ある船頭の目を通して人間の内面に迫るような話です。

河を舟で往復するシーンに豪華なキャストを配置する割に、そこで語られる内容がほとんど本筋に絡んでこないか同じような話(橋ができると船頭さん大変だね)の繰り返しのため、正直上映時間2時間17分は長かったです。
そもそも、本筋と呼べるような話も河で拾った女の子との触れ合いくらいであり、名前は分かるけど正体不明で最後の守ってあげたい展開や聖母マリア像の話など散らかったまま纏まりが無く話が終わります。

人間の内面に迫るという抽象的で、デカい風呂敷を広げたため、俳優出身のオダギリ・ジョー初監督作品としては纏めきれなかった印象です。
演出的にも、幻の男の子や夢で本音というか心情を語るのですが、どうしても印象の薄さを拭えなかったです。
多分、船頭がまめに働く姿や食事シーンなど柄本明絡みのシーンを切れなかったことから、全体のバランスを崩したように見受けられます。

前半を村人が船頭を重宝するように描き、後半橋が完成し誰も船頭に関わらなくなるように描けば、幻やら夢を使わなくても河を挟んで往来する人の生活が豊かになると共に古いモノが捨てられることで、人間関係を通じて内面に迫れたのではないかなと感じました。

唯一お勧めできるのは、ロケーションと日本の四季を切り取った撮影の美しさです。
それ以外はお勧めできません。


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