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2019年10月25日23:05

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お昼やすみ

女子の昼休みは、なんだか知らないが、お弁当の後トイレで歯磨きをする。そして授業のチャイムぎりぎりまでおしゃべりをすることになっている。
眠い。戻りたい。
そう思いながら、ニコニコと相づちを打ち続けていた。

話題の切れた隙間に言ってみた。そういえば幼稚園の頃この町に住んでいたのよ、その時の同級生がいるらしいの、隣のクラスに。後で2組に見に行ってもいいかな?
なんて名前?と聞かれたので教えたら、
「ええーかおるちゃんー?きゃー!」と近くの別のグループの子が騒ぎ出した。「それうちのクラスよね?」
何だろう、人気者なんだろうか。と思っていると、
「え誰?」と他の子が聞く。
「ほらあの子、全然しゃべらない子」「あー!」
え、しゃべらないって、それは、それって、、
「でもかわいいよねーー」う〜ん?どういうことだろう。

成り行きで2組の人達について見に行くことになった。私が教室の入口の外でグループの後ろについていると、
「かおるちゃーん!」リーダーらしき子が呼んだ。周りの男子が一斉にこちらを振り返る。
「またきた。おいかおるちゃん呼んでるよ」「モテモテじゃのー」

どの子なんだろう。
「さあさあ」と教室に押し込まれた。そして一つの机が女子グループに取り囲まれる。
その席の子は下を向いていた。
「かおるちゃんなにしてんの」
その声に顔をあげて、睨むようにして、また下を向く。
「さあ話すことがあるんでしょう」とばかりに私は前に押し出された。いやいやいや、ちょっと見に来ただけなのに、ちょっと待ってよー!
え、えーと、なんて声かけよう。

机の下をで膝の上に紙を持っていた。なにか書いていたらしい。なんだろう。まあいいや、
「幼稚園の同級生なんだって。覚えてる?」私がしゃべる前にリーダーの子が先に言ってしまっていた。
その子は一瞬こちらを見て、首を振った。
「ああ、いや覚えていないよね、家はちかいけどクラスちがったからね、、」私はあわてて言った。別にそんなふうに弁解する必要はないのにな、とすぐ思った。
その子がフンッと鼻で笑ったのを見逃さなかった。
ああ、こんな感じなのね、と思った。

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