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2019年07月17日03:55

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欲望

今日は欲望についてお話したいと思います。

昔、ある国王が農民に、『太陽が出ている間に走り回った土地を、その者に与える』というおフレを出しました。

一人の農民が早速志願して、太陽が地平線に顔をだしたのを合図に走り出しました。
死に物狂いで走りました。ようやく出発点に帰って来ました。

同時にバッタリ倒れ帰らぬ人になってしまった。


国王は家来たちに命じて、その農夫を穴を掘って埋めさせ、つぶやきました。

『この者には、あんな広大な土地はいらなかったのだ。
自分の体を埋める土地さえあればよかったのに』と。

同じような諺に

『起きて半畳、寝て一畳天下取っても二合半』
があります。

人は起きて半畳、寝て一畳の広さがあれば充分。
出世して天下取った人間でも、一食に二合半食べるのが限度である。

必要以上に富貴を望むべきではないという教えです。

また、
『降魔成道(ごうまいじょうどう)』という
言葉があります。

お釈迦様が一本の菩提樹の下で座禅を組、悪魔又は天魔(天界に棲む悪魔のことをマーラと呼ぶ)を降伏させ、
悟りを得られたという意味です。

私達は嬉しい時、楽しい時「天にものぼる心地」といいます。

欲望と煩悩(ぼんのう)の最高天に天魔が棲んでいるといいます。

天魔は、のほほんと生きている人間を相手にしない。

仏道の精進を続ける時に天魔があらわれ、
あらゆる欲望をささやきかけるという。

そして、人間は迷う。
しかし、天魔のささやきは努力している証だから、むしろ凡人の身としては歓迎すべきなのかもしれない。

僕は農夫のように走り回るのではないか、欲望にホイホイついて行くまだまだ未熟者です。精進しなくては。

       合掌
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