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2019年06月30日02:32

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白蓮の生き方

仏教語に「妙好人」という言葉があります。

ひなびた漁村に妙好人といわれる老婆が住んでいました。

いつも自分が生かされていることを神仏に感謝していました。

ある夏、おおぜいの家族と一緒に小舟に乗り、湾を横切って対岸の親戚へ行くことになりました。

天気はよかったのですが、風が強かった。

お婆さんは日傘をさして舟のまん中に座っていました。

湾の中ほどまで来たとき、突然小舟は横波をくらい大きく傾きました。

子供たちが驚いて立ち上がった。

バランスがくずれて、アッという間に小舟は転覆してしまいました。

海に投げ出されたみんなが、ようやく舟べりにしがみつくと、お婆さんがいません。


必死になって小舟を引き起こしたところ、

なんとお婆さんは日傘をさしたままで、お念仏を唱えながら舟のまん中に座っていました。

「私は舟がひっくり返ったとき、阿弥陀さまがお迎えにいらっしゃったと思い、ありがたくてただもうお念仏を唱えていただけだよ」

と答えたという。

妙好とは清浄な白い蓮華(れんげ)の花を表します。

これから、学門や教養がなくても愚かな考えを持つこともなく、

自然の恵みに感謝して自由に生きることを

「妙好人」と

呼ぶようになりました。

また、石川啄木が友人が偉くなり、不遇を嘆き愚痴りたくなったとき、

「友がみな

われより偉く

見ゆる日は

花を買いきて

妻とたのしむ」

と歌っています。

人はどんな悪い環境におかれたときでも、決してあせらず、自分の現在の持ち場に生かされていることを感謝して、心豊かに生きて行けばよいのです。

啄木の妻のように大半の女性は分かってくれるものです。

蓮華はよどんだ汚ない泥の中から育つけれども、真っ白で清浄な花を咲かせる「白蓮(びゃくれん)華の人」といわれる妙好人の生き方を見習いたいと思います。

あなたも妙好人に

なりますように


       合掌
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