お手伝いしますよー
と友達から親切な申し出。
しかし他人のための時間を作るのはそう簡単ではない。
なので期待していなかったのに、日程まで指定があった。
本気なんだ。
本当に。
ジャングル状態の裏庭を片付けてくれるというありがたい申し出。
日曜日当日友達が現れた。
私は寝坊していてまだベッドだった。
大急ぎに階段を降りて出迎えた私は、鬼婆みたいだったはず。
つばの広い帽子にふんわりとしたスカート、帽子から溢れる長いヘアー等が全て優雅な美女が微笑んでいる。
えっ、そんな優雅なドレスで仕事無理でしょ?
大丈夫、スカート脱ぐから。
と、ひろさんはさっさとスカートを脱ぎレギング姿に。
手際よく長い髪をまとめ仕事の準備。
近所に住む友達も呼んでいいかしら?
もちろんよ。
今日はね、手弁当持ってきたの。みんなに十分あるので楽しみましょう。
わあ、すごい!
手弁当持ちで仕事してくれるって。
なに?これ?
彼女は天女?
やがてお友達も自転車で駆けつけ、仕事が始まった。
手弁当がちらし寿司だとのことで、野菜の白和えと吸い物を用意した。
お昼はこの重箱に詰められた豪華なちらし寿司を楽しんだ。
たまにしか味わえないレンコンが美味しい。
散々おしゃべりと寿司を楽しんだ後、二人はまた仕事を続けるという。
楽しそうな二人の声の響く中、私はパテオで先日刈り取ったいばらや雑草を細かく切る作業。
終わったらジャングルのように茂っていたいばらも雑草も切り取られ、りんごの木やシャクナゲがスペースができ深呼吸しているように見えた。
私一人でやると一ヶ月はかかりそうな仕事が片付いた。
彼女たちはまだ片付いていないから次の機会にね。
軽くうどんでもいかがと誘ってみたが、いえ、お腹すいていないから、と。
夕方遅くに狐がやってきて夕食をねだった。
幸せ!
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