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2019年05月02日14:01

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木か金属か

少し前、ステレオサウンド誌で騒ぎがあった。
柳沢先生が金属製の超高級スピーカーの評で、「誰が何と言おうと金属のキャビネットは金属の、木のキャビネットは木の音がする」「今回は、テスターとスピーカーの不幸な出会いだった」みたいなことを書き、同時に木製のソナスファベール系の製品を絶賛。
ステサン編集長が、どこかで、このメーカーの関係者に「今後こういうことがないようにします」と謝罪したとか。

1000万とかいう規模の商品なので、斜陽オーディオ市場に与える影響力は大きい。
「雑誌は雑誌で真実を貫く」とつっぱっていられる時代ではないのかも。
柳沢先生の文章自体は、決して低い評価でもないし、俺は木が好きだと言っているだけなのだが。

しかしこの騒ぎは、実はけっこうおもしろいオーディオの最先端だったりもする。
最近増えてきたように思う、金属キャビネットのスピーカーである。
確か、和田先生は自宅に導入で、「最新技術で解析して形状を決め、余計な音を徹底して抑えられるようになった」みたいなメリットをあげていた。
三浦先生も、マジコを自宅で使っているようだ。

森林伐採の問題もあるだろう。
ただ金属スピーカーは、いまのところ超高額な感じがある。
むしろ普及価格帯で大量生産でエポックメイキングなヒット作ができれば、スピーカーは金属だ、というぐらいの変動があるかも。
キャビが薄くて、形状が自由にしやすいのはメリット。
音場型は木以外が人気だ。

もし手元に無限に資金があるとして、最高のスピーカーを発注できる。
そのとき選ぶのは、木か金属か。
理論上の正確さは金属がよさそうだが、木の色付け込みで音楽を聴いてるんだというのは、再生であり感覚的な快不快であるかぎり、正当だ。
柳沢先生のいうとおりなのだ。

クラシックホールにいくと、あちらこちら木材だらけ。
改築後のフェスティバルホールも、反射板含め、木の印象が強く、音もかなり木質の響きがつく。
金属キャビのスピーカーで、あの雰囲気にもっていくのはきついだろう。
一方、ロックの野外フェスを聴くなら、そんな心配はなし。

小規模だが、私自身が最近、似た話題でいろいろやってるのだ。
写真はアルミリング。手書きのひどい図面から、黒アルマイト処理済のきちんとしたものを作っていただいた。
昔は砲金や真鍮で作ってもらっていたが、アルミのほうがかなり安い。使い続けるかわからないようなものなので、そんなに大金は出せない。ありがたい。

木で作ろうかと業者さんにきいてみたら、ひとつは、オーディオの依頼自体を一時的に断っているということで、もうひとつは、見積もりを出しますといったまま音沙汰なし。
加工が無駄に複雑な割にもうからないのだろう。
M4キャップボルトのキャップ部が沈み込まないといけないが、ここが、金属加工なら普通にできる感じ。

真鍮よりかなり軽くて驚いた。真鍮は叩くとキ〜ンというような音になるが、アルミはコツコツという感じで、変な方向にいく可能性は低そう。華やかさの演出とかはいまいちだろう。
あまり重いものが重心の高い位置につくのはよくないと感じるようになったので、軽いのはよい。

総じて、木と真鍮の中間ぐらいの印象。1円玉の安っぽさはあるが、10ミリ厚なのでまあ大丈夫。

このリングが届くまでは、AUDAXを無理やり2つのネジで仮留めのスタイル。
共鳴管含めて木質系の音がすごく強くて、ハイファイ用途からは疑問がつくほど。
どうなるかと思ったが、アルミリングを諸工夫も含めてガッチリ取り付け後にユニットをつけると、絶縁された感じであきらかに改善された。
ふとDAC64っぽい音にもなった気がして、DAC64はアルミの塊である。

いまはメタルコーンのユニットで、キャビネット内部の反射音がコーンから出てくるのも減っているはずで、木質系で気になるというよりは、何を聴いてもメタル系の感じが乗るという問題のほうが出てきている。
低い次元でいえば、要はバランスなのかなあと思う。
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