テロとは無縁と思われていたスリランカで大規模な同時多発自爆テロが21日に起き、日本人1人を含む300人以上の罪無き人たちが虐殺された(写真)。これほどの犠牲者を出したテロは、近年にあまり例がない(24日までに死者は359人までに増えた)。
◎スリランカのIS系のテロ組織が実行
国際テロ組織IS(自称「イスラム国」)が23日、犯行声明を出した(写真=ISのプロパガンダ機関「アマク通信」が伝える犯行グループ幹部)。実行したのは、スリランカに拠点を置くイスラム原理主義テロリスト「ナショナル・タウフィート・ジャマアット(NTJ)」だ。奴らイスラム原理主義テロリストに深い憤りを覚えるが、こうも中東以外の世界各国で奴らのテロが続くと、海外旅行を趣味とする僕には、どこを避けるべきか悩ましい。
正直、スリランカのテロは僕には意外だった。だから次の旅行先の1つに考えていたほどだ。首都コロンボの「ミニストリー・オブ・クラブ」でもう1度、大きなノコギリガザミを食べたいと思っていた(18年9月27日付日記:「東京駅前のシャングリ・ラ ホテル高層階にスリランカの『カニ省』出張レストランに絶品のノコギリガザミ」を参照)。
◎仏教国でも少数のイスラム教徒がいるので、安心できない
しかし調べると、テロもありなん、と納得する。仏教徒が多数派だが、ムスリムも10%近くいる。ムスリムのいる国は(西ヨーロッパ諸国はもちろん)、どこであれ潜在的テロリストがいると考えた方がいいのかもしれない。ちなみに報道によると、スリランカでイスラム原理主義テロリストは2000人規模で潜むという。仏教国だから安心、などと思うのは、とんだ見込み違いなのだ。
ヒンドゥー教徒8割、仏教徒1割のネパールも、実は5%弱のムスリムがいる。旅行中、モスクを見かけたりしたことがなかったが、極小数派だけにムスリムは社会から疎外され、中にはテロリスト集団の中に身を投じる若者もいるだろう。
僕がテロに遭わなかったのも、たまたまのことだったのかもしれない。
◎生け贄のヤギを捧げる
さてそのネパールで、どこでも目立つのはヒンドゥー寺院である。都市部はもちろん、ポカラ郊外のラムコットの丘をハイキングしたら、山頂近くに小さなヒンドゥー教の廟が立っていた(写真)。近くの村人たちの建てた廟らしい。
ネパールのヒンドゥー教徒の宗教的情熱も、けっこう篤い。ネパール8日目の朝、ゴルカを出発し、カトマンズに戻る途中に聖地マナカマナがある。ここの高さ1300メートルくらいの山上にヒンドゥー教の高名な廟があり、数多くのネパール人がお参りに訪れる(写真)。
僕たちは、別にその廟を観に行ったわけではなく、そこからのヒマラヤ山脈の観望がまことに素晴らしいので、それを観に行ったのだが、山上に通じるロープウェー(写真)は、長蛇の列だった。
外国人は割高な特別料金を払うので、優先乗車できるが、一般のネパール人巡礼者はロープウェー乗車まで1〜2時間待ちという。
◎山上に立派なヒンドゥー教の廟
そして妙にヤギが多い(写真=ゴンドラを待つヤギ)。聞くと、敬虔で、かつ経済的余裕のある人は、ヤギをヒンドゥー教の神に生け贄として捧げるのだという。ロープウェーには、ヤギ専用のゴンドラまである。
山上に着くと、廟までこれも長い、長い列。ヤギを引いている信者も、けっこういた(写真)。
山に神聖な御堂や廟を建てるのは、仏教や山岳信仰にもよくある。
だからカトマンズ郊外のチャンドラギリ(標高2551メートル)にも廟があっても、またか、という感じであった(写真)。
ちなみにネパールは、仏陀の生まれた国だ。仏陀が出家し、悟りを開いたインドともども仏教が衰退してしまったのは、ちょっと寂しい。
注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
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