「アリータ：バトルエンジェル」映画

『アリータ：バトルエンジェル』
＜ストーリー＞
　天空の街ザレムの下にあるくず鉄の街“アイアンシティ”で暮すサイバー医師のイドは廃棄物の中でサイボーグ少女の上半身を見つける。彼女に新しい身体を与えて修復したイドは彼女にアリータとう名前を与える・・・
＜コメント＞
　コミックの『銃夢』が映像化にぴったりな題材なのになぜかアニメ化されないと思っていたら、ジェームズ・キャメロンがずっと版権を持っていたのだ。キャメロン製作のＴＶシリーズ『ダーク・エンジェル』から既にバトルガールが大好きだったのは知っていたけれども、満を持しての映画化。（監督はロバート・ロドリゲスだけれども）
　満を持してというだけあって画面は見事と言うしかなく、美術設定がとにかく凄い。戦争後に唯一生き残った近代都市とその下で、お余りで生きていくスラムの対比が一目瞭然に描かれている。次々と襲いかかってくるサイボーグたちの造形も納得で最初は異様に見えたアリータの大きな目も大画面で巨大なサイボーグ達と戦うときに表情を出すのに効果的なアイコンとなっている。
　かなり壮大な原作をどのように切り取るかと思ったらなるほどモーターライドのバトルをクライマックスに持ってきてアイアンシティ編としてまとめあげているのは納得。ただ、ストーリーでアリータがやたらとヒューゴに入れあげるところだけはちょっと違和感があって原作はそんなキャラではなかったような気がする。男のために戦いに身体を張るエンジェルというのはむしろ脚本も書いたキャメロンの理想とする姿かもしれない。
しかし、連載終了の1995年から5年後の2000年頃に映像化契約が締結されているらしいのだけれども、結局CGで主人公のアクションを映像化出きるまで待っていたのなら凄いなあ。さらにＣＧやセットも凄いけれども、イドにクリストフ・ヴァルツを配するところや、脇にジェニファー・コネリーだとか特に今をときめくマハーシャラ・アリを配するところなどまさにキャメロンならではの才覚と資金である。
この調子で続編を作ってほしいと願ってしまう。

アリータ：バトル・エンジェル
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