天文１７年（１５４８年）、織田信秀がそれまで居城にしていた古渡城を廃して新たに東山丘陵地帯の末端、標高４３mの地に築城した平山城である。弟の信光の居城であった守山城と合わせて三河国の松平氏や駿河国の今川氏に備えて東側の防衛線を構築したものである。縁起担ぎで「末盛城」とも書かれる。
天文２１年（１５５２年）、信秀は尾張統一半ばにして末森城で死去。享年４１。家督を継いだ信長は那古屋城主であり、弟の信行（信勝）が城主となる。しかし織田家中では奇行が多く世間から「うつけ」と称されていた信長を廃し、重臣であった林秀貞や柴田勝家が中心となって信行を当主に据える動きが活発化。弘治２年（１５５６年）、ついに信行は挙兵するも稲生の戦いで敗北した。信行は籠城しており、野戦で敗れたのは勝家たちであった。信長は勝利の勢いで末森城下を放火して包囲するも信行と共にいた兄弟の生母、土田御膳の仲介により和睦が成立し信行は赦免された。
翌年、信行が加賀国の白山比�廖覆呂�さんひめ）神社から分霊を迎えて城内に白山社を祀っている。
しかし永禄元年（１５５８年）、信行が再び謀反を起こすにあたり見放した勝家がこれを信長に密告。信長は病と称して信行を清州城に招き自らの手で殺害した。城主の消えた末森城は廃城となったが天正１２年（１５８４年）、小牧・長久手の戦いで織田信雄が城跡を復興したと言われている。
信行が祭った白山社は廃城後も近隣の住民たちの信仰を集め、明治時代に近隣の神社と合祀され現在の城山八幡宮となっている。遺構としては深さ約７mの空堀が神社を取り巻くように残っており大都会の中で現在まで消えずに良く残されている。しかし現在見られる遺構は信雄が新たに整備し直した時の物とされている。
堀底は遊歩道ではないものの歩けるようになっている。落ち葉に埋もれた滑り台？のような物がありましたがこれだけでも充分深さが伝わってくる。
本丸は神社境内であるがかつての二ノ丸には戦前の建物である昭和塾堂が残されている。
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