明けましておめでとうございます。昨年中は日記を読んでいただきありがとうございました。できれば今年もお付き合いください。
今年最初の演劇は、例年通り上野公園での水族館劇場路上巡業「さすらい姉妹 冒険ぴいたん波まくら漂流記」。働きに来た実習生が、日本についての授業を受けている。満洲国を「でっち上げ国家」と呼んで教師を驚かせる。
ここから一転して、漂流する海賊船。乗っているのは元馬賊の女、アナタハンの女王、宇宙船ノストロモ号の生き残りの男(リプリーだけのはず)など、時代も国もバラバラな人間たち。この場面と、実習生の場面が交互に出てくる。実習生も海賊船も、同じ役者が演じていて、どちらかが夢だが、もはやわからない。「胡蝶の夢」だ。
しかし国からはじき出れた弱者であることは共通し、これに寄り添う姿勢がいい。これに手がカニのハサミになった男が「ジャック・スパロー」と名乗るジョニー・デップネタのギャグや、ミュージカル風の場面などの笑いも楽しい。
風兄宇内さんがチラシに名前があるのに出演していない。劇中に「救急車で運ばれた」との楽屋落ち台詞がある。本当なのか、心配だ。風兄宇内さんがいないため、ちょっとバタバタしていた感があるが、いかにも水族館劇場らしい作品で楽しめた。
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