スランバーパーティ

ピアノの上が、いよいよクレイジーになってきた。


妄想垂れ流します。「まきちゃん」と「よっちゃん」は同一人物です。ときどき女装男子。

1990.5.28
’Slumber Party’

よっちゃん　となりにいっていい？
だって他に行くところもないもの。
何か今夜はちょっと寒いわね。こんな日に
ひとりで眠っていられない。

ねえ、差し入れにと思って　
こっそりそこの自動販売機で缶ビール買ってきたの。
ああ、そこの人もみんな入らない？
全部で15本あるから、好きなだけ飲んでいいよ。

飲むもんだけでなく食いもんもたっぷりあるから、
よかったらどうぞ。
ところであんたのほうは何も持ってないの？

（略）

あ、ゆうじくん、
いいもん持ってんじゃない。
それもどーんと開けようよ。

まきちゃん、ここにいさせてよ、
ずっと朝までいさせて。
あの部屋に帰るのはいやなのよ。
そんな、何も気にすることないじゃない、
友達じゃない。

あらら、もう切れちゃったの。
じゃあ、今度はあんた買ってきなさいよ。
お金は後でみんなで割ろう。
じゃあ行ってらっしゃい。
見つからないように気をつけてね。

え、なあに？まきちゃんのこと？
ううん、違うわ、そんなんじゃない。
そんなもんじゃないのよ。

（略）

ああ、何あたしべらべらしゃべっているんだろう。
でもそれも昔のことよ。

それから、まきちゃんは転校してって、
中学に入って、あの子は
さゆみちゃんとつき合ってたらしいわ。
今はもう、やめてるらしいけど。

さあ？今はどうなのかしらね。
あたしは嫌じゃないわよ。
でも、できればこのまま大親友でいたいのよ。

…あ、まきちゃん、お帰りなさい。どう？買えた？
うわ、すごーい。1、2、3…20本？！
そんなに飲めんの？

ねえ、よっちゃん、となりに入れてよ。
何も気にすることないじゃない。
どうせみんな、あちこち行ってて、
ちゃんと自分の部屋で寝てる子なんて
ほとんどいないんだから。

いいじゃない。あたしを追い出そうっていうの。
いやよ、あたし、ここにいるから。
あたしまだ酔ってなんかいないわよ。
正気で言ってるんだからね。

もちろん。だって、あんたの部屋だもん。
ここならあたし安心していられる。
だって、あんたがいるもの。
けっこう信用してるんだからね。

だいじょうぶよ。
あたしのもとの部屋よりずっとずっと安全よ。
ね、まきちゃん、あたし、あんたのこと信じてるのよ、
少しはよろこびなさいよ。

あーあ、いつのまにか、みんな寝ちゃったみたいね。
ちょっとあんた起きてなさい。
あたしが眠るまで、目を閉じないで。

ちょっとー、まきちゃん、まきちゃん、
寝ないでよー！
ああ、やっと目を覚ましたわ。
そんなやな顔しないでよ。ねえ、由貴くん！

え、そんなにおかしい？
いいじゃない、たまにはちゃんと名前で呼んだって。

ねえ、やっぱり今日は暑いわね。
ちょっと離れましょう。でも、頼むから起きててね。
眠るまで何かおしゃべりしていよう。
何かおもしろい話ない？

…やだ。まきちゃん、もう寝てる。
まあいいや。あたしも眠くなってきちゃった。

…おやすみなさい。



12.1
さすがに直視できないので、大幅に削ってみました。
なんかひとりでしゃべってるみたいになってるけど、
どっちみち、地球上にありえない会話なんで。

12.2
削りすぎて意味不明になったので、少し戻しました。
さじ加減ですな。しかし小っ恥ずかしい。困ったね。
呼び名がコロコロ変わるのは、多分小さい頃と今の呼び名とがあるのだと思います。