2018年8月6日(BS鑑賞)
戦後世代から観ると、「戦争継続なんて馬鹿じゃないか。」「陸軍の軍人は頭悪いのか。」という姿勢になってしまいがちだけど、純粋で世間知らずな若者(佐官)と昭和天皇を守ろうとする大人(将官)しかいなかったように見えた。
三権分立の無い国がいかに偏った主義主張に流されるか、この映画の昭和天皇の描き方を観るとよく解った。
物語は、鈴木貫太郎内閣が誕生した1945年4月7日から1945年8月15日までの日本の政治情勢を描く。
「聖断」により判断するしかないという鈴木貫太郎総理の考えに若干の違和感を覚えながらも、「統帥権という魔法の杖」を振りかざし政治を思うがままに操ってきた陸軍の恐ろしさが、統帥権を本来振りかざすことのできる人間に収めてもらうしかないという判断に繋がったと思えば、それはあの時代の空気感を端的に表していたのだと思いました。
(生物学者である)昭和天皇が、聖断を下した後に(陸軍は陛下を守るサザエの殻とたとえ話で)翻意を促しに来た東条英機元首相に対して、イギリスのチャーチル首相やソ連のスターリン元帥がサザエを喰うと思うか、殻ごと捨てるだろうと論破するシーンは痛快でした。
本木雅弘、松坂桃李の熱演や当時の小道具、所作、社会情勢等を細かく再現している作り手の情熱など、一定水準以上に良く出来た映画だと思いました。
※皇居を占領した陸軍に対して、宮内庁の職員が皇居内防空壕で籠城だと言い出したのは、流石に映画内の演出と思いたいけど、実際大なり小なりあのようなやり取りはあったのだと感じました。
できれば8月1日〜8月15日の暑い日に観るのがお勧めです。
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