デッドプール２

　よみうりホールで「デッドプール２」の試写。デッドプールは自分がコミックの登場人物であることを知っているヒーローらしい。そのためかカメラに向かって話しかけたり、映画ネタギャグなどのお笑いが前面に出て、それにアクションに恋愛ものまで加わった快作だった。
　２作目はいきなり「ローガン」ネタで笑わせる。００７のパロディみたいなタイトルバックと好調。ところが前作ハッピーエンドだったデッドプールの運命が暗転。ついにはミュータント刑務所に送られる。
　今回は登場人物たちの行動が非論理的。前作は脚本家が「真のヒーロー」とクレジットされていたが、今回は「真の悪党」。その通り「ひどい脚本だ」の台詞が２回もある。Ｘフォースはドミノ以外役に立たない。「トゥモロー」に乗って展開するクライマックスは、感動すべきか笑うべきか。Ｘ−ＭＥＮとジャガーノートの戦いも、本家シリーズでは考えられないギャグタッチ。予想通りジョシュ・ブローリンは「サノス」と呼ばれる。
　「マイティ・ソー　バトルロイヤル」がコメディになっていたのは驚いたが、こちらは下ネタ込みの笑いで、毒舌ヒーローにはこの世界がふさわしい。実に楽しいのだ。これがファミリー映画だ、のラストもよし。
　マーヴェル映画では、エンドロールでドラマがあるのだが、本作も例外ではない。他のマーヴェルと違い、この場面は最大の爆笑。上映後は拍手が起きた。シリアスな「アベンジャーズ　インフィニティ・ウォー」の後にこの作品を持ってくるのがいい。