あれも捨て、これも捨て、
アタシときたら
どれも これも を 投げ捨てるだけ投げ捨てた。
と あるものはゴミ箱へ直行、
またあるものは 道端で落として拾いもしなかった。
居酒屋やバーに置いてきたものも多数、
少数だが、売っ払ってしまったものもある。
値段?・・・・・・・・・・二束三文に決まってるだろ。買い叩かれるだけ買い叩かれたさ。
誰かに、あげちゃったものもあるし、
自分で火をつけて燃やしたものもある。
川に流して捨てたもの、
深い穴を掘って埋めて、上から土をかけたもの。
そんな風に何もかも捨てて僕は
身軽になった、自由になった、体重も減った。
ああ とても いい気分・・・・と思いきや
その後の僕は後悔しながら暮らしている。
あれも これも、どれも それも、何から何まで、全部が全部
二度と手に入らないものばかりだったと、
後になって気づいてしまったからだ。
どれだけの代償を払っても、同じものは手に入らない。
何ということだ。
だから今の僕は
ゴミ箱の蓋を開けては中に
何も入っていないことだけを確認しては
深く重い溜め息をつき、
自己嫌悪の海にただ
沈んで行くのです。
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