2018年4月14日(劇場鑑賞)
松坂桃李主演、18禁で「僕を、買ってください。」「そして、僕は娼夫になった−」等のキャッチコピーを観て、漠然と濡れ場の多い映画なんだろうなというイメージや、最近仕事忙しかったし良い映画ばかりじゃ疲れるから、緩い映画も良いかなという軽い気持ちで観に行ったら、完全にガツンと重たい一発を喰らいました。
物語は、大学にほとんど行かず人生を早くもリタイヤ気味の松坂桃李が、大人の女性との触れ合い(セックス込み)により、生きる目標を得るという話です。
この映画観て最初に感じたのは、「職業に貴賎なし。」という一般社会においてキレイゴトに分類されるこのコトバを、真剣に考え向き合った結果として「娼夫」という職業を媒体に上手く料理した印象を得ました。
正直、冒頭に書いたようなイメージで映画館に入ったことを後悔しました。
一つ一つのエピソードが強烈で、AVのようなプレーを旦那の前で行うコミカルなものもあれば、ギリシャの哲学者について語る知的な女性が実は放尿でしかエクスタシーを感じられないことに苦悩していたり、未亡人だったり、旦那とセックスレスだったり、彼氏が娼夫なことに悩んだ挙句自分が買ってセックスする等、セックスを伴ったり伴わなかったりするのですが、総じてヘルプライン的なお悩み相談でした。
特にすごかったのは、同僚でありNo1娼夫の猪塚健太演じる歪んだ性的嗜好を持つ東という役柄の告白からの絡みは意味も行為も全然理解不能で、起こったことだけ書くと、主人公を押し倒してオーラルセックス、自分の小指を折るように主人公に要求するという厳しい内容ですが、当人達はこれを同意のうえという異常事態に、何が良いのか悪いのか分からなくなるという体験をすることができます。
友達のホストとの口論での、「お前はこんなことしなくても良いのに…」等はこの映画を象徴する台詞で、主人公は進んで娼夫としての生活を楽しんでいるのに対して、友達は生活のために仕方なくホストやっている対比として背景を観客に想像させる良い演出でした。また、個人的にはクラブパッションの美人オーナー「御堂静香 」(真飛聖)と最後は良い感じになるのかなと思わせての悲しい話とかも刺さるものがあり、かなりグッときました。
良い映画です、濡れ場も含めて濃厚な作品でした。
最後に、これはどうでもいい蛇足ですが、劇場内は観客が10数人いて、全体的に結構若い感じで良い雰囲気だったのですが、私の向かいに座っていた若いカップルはこの後どうするのかとか、後方一番後ろの席に座っていたマダム2人は、どういう心境なのかとか、映画本編と関係ないところでも余韻を楽しめたことを記録しておきます。
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