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2018年02月11日23:13

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【バレエ】ホフマン物語(新国立劇場)

今シーズンの新国立劇場はバレエとオペラでそれぞれ「ホフマン物語」が上演される。バレエとオペラを単純に比較することはできないが、見比べることによって何らかの発見はあるだろう。まずはバレエの「ホフマン物語」を鑑賞。
バレエは女性の主人公が多いが、本作は男性が主人公。個性的な女性たちと、彼らに影のように付きまとう悪魔の存在感の大きさにも期待が高まる。

プロローグ ラ・ステラ
ホフマンとリンドルフは年齢的には初老だが、演じるダンサーが若々しいので、やや違和感あり(笑)。ホフマンの友人たちによる3人の男性ダンサーの踊りが軽快でステキだった。

第1幕 オリンピア
今回の舞台で一番素晴らしいと思った場面。スパランザーニと召使たちのコミカルな踊りと仕草、オリンピアのカクカクした動きが秀逸。人形の腕と首を外すところなどがホラー的で、笑えるシーンでありながらシュール。

第2幕 アントニア
主人公たちによるソロとパ・ド・ドゥ、幻影たちによる群舞。演劇的な本作の中で特にバレエ的な場面。トゥシューズの爪先を床に打ち付けて音を出す踊り方が面白かった。

第3幕 ジュリエッタ
ハーレムか、アヘン窟か。明らかにいかがわしそうな場所に現れるホフマン、そもそもそこがダメだろう!とても信仰生活をしているとは思えない(笑)。高級娼婦ジュリエッタ役に清楚系ダンサーを配するとは、ギャップ萌えを狙っているのか?

エピローグ ラ・ステラ
それにしてもホフマンはなぜここまでしつこく悪魔につけ狙われるのだろう。そして悪魔もなぜここまでしつこくホフマンを追うのだろう。哲学的な深淵の存在を感じながらも、深淵の入り口に到達するには至らず、舞台を見ながらいろいろ考えているうちに幕が下りた。



振付:ピーター・ダレル
指揮:ポール・マーフィー
ホフマン:井澤 駿
オリンピア:奥田花純
アントニア:米沢 唯
ジュリエッタ:木村優里
ラ・ステラ:本島美和
リンドルフ(悪の化身)ほか:中家正博
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