翌日もまだちょっと腹は立つものの、スペアルームの片付けを始めた。
クリスマス前から今年いっぱい泊まりに来る絵描きの親友のためにスペアルームとベッドを使用可能にしたかった。
そしてその後は孫息子が使用できるように。
次女の家具や孫娘の持ち物で物置部屋になってしまっているスペアルームだ。
間も無く孫娘も手伝ってくれる様子なので、二人で要らないものとチャリティーショップ用のものと分け始めた。
双方とも昨日のことは何も言わない。
私は確かに相談すればよかったと非を認めてはいたが、もし彼女がロフトベッドに固執するようだったらそれは買う気にならないのもわかっていた。
ロフトベッドは2段ベッドみたいなデザインで、ただし下の部分がベッドではなくデスクなのだ。
狭い部屋には好都合だが、若者向き。
やがて孫娘が出て行ったらそれは使いようがないものだった。
なのでそこは私が将来も使用できるもの、孫娘の好みにも合うものとして選んだ方が理に叶うとして一人で選んでしまった。
だけど、あの言い草と態度はなんだとそこはまだ許してはいなかった。
けど、時間が解決するのもわかっていたのであえて昨日のことは言わなかった。
次女の家具は解体して立てかけてあるものとドロアーが一つ。
これは次女に問い合わせないと、どうすることもできない。
部屋はなんとかベッドを置けるくらいに片付いた。
翌々日のこと。
そこにマットレスを置いてベッドを作る気でいた。
後でマットレスを運ぶつもりで、敷物だけを敷いて置いた。
孫娘が降りてきて
「ねえ、あの敷物どおするの?」
と訊く。
「あ、あれね、あの上にマットレスを置いてねベッドにするわ。骨組みは送り返して他のものと変えてもらうつもり。」
「え?あのね、私考えたんだけど、あの骨組みを組み立てようかと、、、」
「あら、いいのよ、あれは送りかえすから。」
「よかったら組み立てて私が使おうかと思うんだけど。」
「そんなことしなくていいよ、他のと代えるつもりだから。」
と答えながらもしかしたら孫娘はあれを使いたくなったのかもと思った。
「私使ってもいいよ、そしたら私のベッドをスペアルームに置けるし。」
「本当にそうしたいならそうしてもいいけど。骨組みはね。白くてこんな形であなた気にいるとは思うけど。」
説明すると孫娘はすぐに作業に取り掛かった。
そして古いベッドをスペアルームに運んで、それを二人で組み立てた。
どうやら孫娘も反省したのだろう。
今新しいベッドは孫娘の部屋で白く輝いている。
めでたしめでたし。
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