きっかり2時についた。
陶芸家の親友はまだ。
久しぶりだなあ、こうして彼女と外で会うのは。
昔はよく会っておしゃべりしたもんだ。
子供たちが成長してからも時々会っていたが、ここ数年は二人だけの時間を持つことがなかった。
だから楽しみ。
あれも話そうこれも話そうと心は弾む。
しばらく待ったが現れない。
そうだ、彼女に着いたよとメッセージを送ろう。
携帯を開いたら彼女からメッセージが入っていた。
「明日会おうね」
えっ、なに?
今朝電話で話したばかりなのに、「午後にね」と。
私何か勘違いしたのだろうか、電話で。
それともメールで彼女が伝えてきた日程を間違って記録していたんだろうか。
そして実際会うべき日は明日なのかしら?
う〜ん、何か変だ、彼女が遅れたことはないもの。
私が何か間違っていたに違いない。
仕方ない、簡単に食事して予定の日本食材を買って帰ろう。
食事をしていると携帯に着信。
「もう直ぐ着くよ」
彼女からだ!
やっぱり来るんだ。
じゃあの明日会おうってのは、、、どういうことなんだろう?
あっ、彼女だ。
お久しぶりー。
抱擁とキスの挨拶。
「なあに?待てなかったの?」
すでに食べている様子を見て親友が云う。
「だってメッセージ送ろうとしたらね、明日会おうて云う着信見つけたんだもん。」
「あら、あれは昨日送ったのよ。」
そうか忘れっぽい私のためにちゃんと昨日携帯にメッセージを入れておいてくれて、今朝もわざわざ電話してくれたんだ。
じゃあなぜこんなに遅れたんだろう?
「それでKOKOは何時頃着いたの?」
「丁度約束の2時だったよ」
「えっ?今が2時よ。」
「えっ、ええー、え???」
自分の腕時計を確かめると何故か3時。
???
「あっ、冬時間に変わったの?」
「うん、昨晩ね」
「わー、また見逃したわ、悔しい。」
「何故?あ、1時間朝のんびりできるから?」
「そうそう、だから毎年楽しみなのに毎年見逃すのよね。」
とここまで来て私の混乱や何故親友が1時間も遅れたかが理解できた。
そしてそのことを親友もとっさに理解して一緒に笑った。
私って天然?
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