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2017年10月28日22:48

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【展覧会】オットー・ネーベル展(Bunkamuraザ・ミュージアム)

オットー・ネーベルという画家の存在をまったく知らなかった。今回の展覧会は知らない画家を知る良い機会。カンディンスキー、クレー、シャガールの作品も関連して展示されるとのことで、期待が高まる。月末の金曜日でバタバタしたが、何とか定時で仕事を片付けて美術館へ。

ネーベルはバウハウスの関係者ではなかったが、カンディンスキーやクレーと親しかったとのこと。また、ネーベルは建築技師としてスタートし、詩作をしたり、役者として舞台に立ったりと、多才な活動をしていたようだ。音楽用語をタイトルにしている絵画作品もあるので、おそらく音楽にも関心を持っていただろう。
興味深いのは、特定のテーマに沿って選んだ色の色彩地図帳や、文字を記号に置き換えた一覧を作り、規則に従って制作を行っていること。自由でありながらどこかクールで抑制された雰囲気があるのは、このような制約があるからなのかもしれない。

特に印象深かった作品は以下の2点。
「煉瓦の大聖堂」:平面的なのに奥行きがある不思議な絵。ステンドグラスの色の鮮やかさに目が釘付けになった。絵具を厚めに、質感を出して塗っているようで、本物のレンガのようにも見える。
「夜明けの港」:真っ赤な太陽とオレンジピンクの空と海が、目にも心にも温かい。黒い線でさらりと描いた帆船がとてもオシャレ。

館内が空いていたのでじっくり鑑賞することができ、あっという間に閉館時間になってしまった。全体的に満足した展覧会だったが、私が気に入った作品はすべてグッズ化されておらず(ハガキにもなっていなかった)、それだけがとても残念・・・(涙)。

駅へ戻る途中で仮装した人たちとすれ違った。ああ、もうすぐハロウィンか・・・。
静かな美術館と、お祭り騒ぎ。両極端なものが混在しているから渋谷は面白いのだろうけれど、その無秩序感がぎゅっと圧縮されて駅の周辺に溜まって渦巻いているのが見えるような気がするときがある。地形のせいなのかなぁ・・・。
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