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2017年10月23日23:19

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最後の誕生会

 高円寺パンディットで恒例の久保新二さんイベント。今回は翌日の久保さん誕生日に合わせて「最後の誕生会」。台風の影響で仕事が終わらず、20分遅れで入場。
 深町章こと稲尾実監督の78年作品「痴漢各駅停車 おっさん何するんや」の上映が始まるところだったが、なぜか音声が小さい。台詞が聞き取れないので、スタッフの方が機材を調整するが、なかなかうまくいかない。その間しのはら実加さん手作りのカレーライスが振る舞われたり、映像に合わせて久保さんとMCの石動三六さんがコメントを入れたりする。この映画は前に観ているので、DVDの特典映像のような上映もいいかと思ったが、音声が出る箇所にマイクを近づけるローテクな方法で上映開始。
 ピンク映画にしては珍しく、男優の久保さんと野上正義さんの名前が最初に出る。その通り見どころは2人の掛け合い。「未亡人下宿」に間に合っていない私にとって、久保さんを覚えたのは稲尾実監督作だった。この映画も2人のアドリブ芸に頼ることなく、脚本が機能している。脚本は鈴木清順監督作を書いた人の変名だそうだ。
 ピンク映画にしては珍しく大阪ロケでお祭り気分になる。さらに日米セックス戦の場面では、ゼロ戦などの写真が挿入される過激なバカらしさ。稲尾監督らしい楽しい作品。志賀葉一さんがカメラマン助手、西田洋介監督が助監督。
 上映後、出演者を交えたトークショー。野上さんの奥さん役だった桜マミさんが登壇。この後東映ポルノにも出演するのだが、川谷拓三らとの交流が興味深い。そしてあの時代劇のヒーローたちにナンパされる話は驚き。ピンク映画女優は誰とでも付き合ってくれると勘違いしている男優への一撃は痛快。この人の映画はリアルタイムで観られなかったが、かっこいい女優さんだ。
 続いて後半の稲尾組ミューズ里見瑤子さんが登壇。新東宝は反対したが、2本に1本は里見さんが出演していたそうだ。当時の稲尾組は、里見さんや水原香菜恵さんが出ていると、新作か旧作がわからなかった。ちなみに里見さんは来年ピンク映画デビュー20周年。途絶えることなく20年ピンク映画に出演し続ける女優さんは空前絶後ではないか。ピンク映画がなくなるまで頑張って欲しい。
 他にも団鬼六夫人の黒岩安紀子さんが登壇するが、予定されていた稲尾監督はなぜか欠席。この人が公式の場に出てきたのは、ロフトプラスワンでの渡辺護監督上映会ぐらいなので、ぜひ来てほしかった。そして織田倭歌さんも来場していたが、トークショー前に用事があったようで帰ってしまった。織田さんはズームアップ映画祭でも見たことがなかったので、これも残念。
 最後は久保さんとしのはらさんの歌で終わる予定だったが、またも機材トラブルでカラオケが流れず。最後はギターで「ハッピーバースデー・トゥ・ユー」を皆で合唱。台風で迷ったが、面白い話が聞けたし、来てよかった。今日の久保さんを見ると、これが最後の誕生会にはならないだろう。今回も楽しかった。
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