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2017年09月30日19:59

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う〜ん、読書の秋だなぁ

すっかり秋になってしまった。
短い夏が終わったのは寂しい。
でも秋もいい、枯葉の色が綺麗だもの。
黄緋茶など、形も色々、昨日スパーからの帰り道拾いたくなったほど。

熱で寝込んだのを良いことに読書の秋を満喫した。
特に一昨日などはほとんど熱もないのに、なんとなくフラフラするただそれだけの理由で、一日中読書三昧。
「空飛ぶタイヤ」上下。
面白かった。

ストーリーは、走行中のトレーラーのタイヤ(直径1メートル)が外れて歩行者の母子を直撃。
母親死亡。
車の製造会社の調査で運送会社の整備不良の結論により、事故を起こした運送会社は信用を失う。
運送会社の社長は犠牲者の家族を見舞うが罵られるばかり。
整備はきちんとなされていたことに確信を持つ社長は警察にも、犠牲者の家族にもその由を伝えるが責任回避だと思われるばかり。
同時に会社は顧客を失い危機的状況の中、自動車会社には検査にかけられたパーツの返品を求め、同系列の銀行には融資の願いと奔走するがけんもほろろに扱われる。
この運送会社には野球チームがあり、監督がトップメンバ2名と一緒にライバル会社に行ってしまったり、家族もこの事件のために孤立してしまいとドラマがいっぱい。
自動車会社は同系列に銀行、重工業もある財閥会社。
弱いものに対する社員の態度は居丈高。
運送会社はどんどん追い込まれる中、週刊誌の記者が自動車会社の不正を嗅ぎつけ調査している。
これがたった一つの希望となって、読む方もその発売日が待ち遠しくなってくる。
これさえ発売されれば運送会社が起こした人身事故については自動車会社の不正が暴かれ、事故の真の原因も証明されるわけだ。
ただその日まで会社は持ちこたえられるかどうか。
そんな中ついに当日がやって来る。運送会社の社長は朝一番にこの週刊誌を買い求めるが、記事は発表されていなかった。
一体なぜ???
なぜ潰されたのか?
自動車会社、銀行、運送会社と野球チームも並行して描かれているし、学校でのいじめやPTAの中での摩擦もありで息つく暇もないほど。

他にも同じ自動車会社の車で似たような事故、整備不良で片付けられた事件があることに気がついた運送会社の社長は、自力で調査を開始。
遠くの会社を訪れた日の帰り道、断崖のカーブに差し掛かった時、ここでこの断崖に落ちてしまえば全ての問題から解放されると思いつき、スピードを上げていく。
出口なし、絶体絶命の状態、思わず主人公の気持ちになりきってしまい、運転する社長の手が異常に汗ばむのが伝わって来る。

仕事で汽車や飛行機の旅の多い方には、格好の本。
著者は池井戸潤。
他にも「ルーズベルト ゲーム」「下町ロケット」「果つる底なき」「オレたち花のバブル組」などなど。
この本と他にも面白そうな10冊以上もの本は、東京で美容サロンを経営している好青年から送られてきた。

アキさん、ありがとう!



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