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2017年09月04日12:09

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オーパ!オーパ!

先日偶然に昔魚釣りで通ったトンネル道路の動画を見つけたが、懐かしくなってネットで現況をいろいろ調べてみたら、様変わりしてすっかり観光地化して昔の面影はなくなっていた。
当時銀山湖には作家の開高健も良く通っていていろんなものにそのことを書いていた。
開高健の本はいろいろ持っているので、その中に当時の銀山湖のことが書かれているのがないか調べてみたが見つけることはできなかった。

当時開高健が十数年にわたって世界中を釣り歩いた写真集を持っているので、久しぶりに広げてみた。
写真集には「オーパ・オーパ!!」というタイトルがついている。(オーパとは驚いたとき発する感嘆詞である。日本語ならばさしずめ”おったまげた!!”だろうか)
今手元には全部で8冊あり、1978年から1989年版となっている。
写真集なので大きく、1ページが4切りサイズとなっている。
出版されるとすぐに購入していたので全てが初版本だ。
じつはこのシリーズの前に「フィッシュ・オン」というのがあったのだが、誰かに貸したままなのか処分してしまったのか見当たらない。
(現在はすべてが文庫本で復刻されている。)
これらの本はすべてが海外遠征なので日本での話は出ていない。(銀山湖の話も無かった。)

シリーズすべてにプロのカメラマンが同行しており、その写真集となっている。

内容は釣りの話はもちろんのこと動物や自然や風景、出会った人々、社会、戦争、女の事、男の事などが力の抜けた洒脱な文章で書かれており、読み物として大変優れている。
わたしは開高健の作品の中ではこのシリーズが一番好きだ。

私は持病があり、何度もその手術と長期入院をくりかえした。
あるとき入院中に家内からこの本を持ってきて貰い、病院のベッドで世界中を駆け巡った。
ただこの本は大きく重いので寝そべって見ることが出来ず、ベッドの上に座って広げては行ったことのない世界に思いを馳せた。

写真が趣味となった今、久しぶりに広げてみて昔とは違った目で写真集を見ていることに気が付いた。
プロのカメラマンが撮ったたくさんの写真を見ながら、”あぁなるほどこういうときはこのように撮ればいいのか”とか”この作品は素晴らしい、このような写真が撮れるといいな”などと大変参考になる。
当時はデジタルではなくフィルムなので見ながら撮りなおすことは出来ず一発勝負で現像は日本に帰ってからということを考えると”さすがプロ、どの写真も素晴らしい”という思いに駆られる。

いずれにしろこの写真集を処分せずとっておいたことが今となって非常に良かった。


写真は今手元にある写真集。



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