mixiユーザー(id:4941862)

2017年06月27日20:48

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映画「パトリオット・デイ」★


 愛国者の日というタイトルは、アメリカにとって愛国心がどのようなものかを体現したこの映画のテーマを現わす良いタイトルだと感じました。
まあ、アメリカ人以外の観客のココロを打つかと言われると、疑問ですが。

この映画の物語は、実話ベースでキャストも(主人公を除いて)よく本人に似せていて、そういうリアリティの追及を怠らない姿勢はすごいと素直に思いました。
リアルと言えば、当時の映像を織り交ぜることで、画面から伝わる緊張感は半端なかったです。
あと、どこまでリアルか分からないけど、(死体から爆弾の情報を得るため)爆破で死んだ子供を動かすなと指示され、死体の番人をした警官の心中は察するに余りあり非常に胸が痛みました。

一番驚いたのは、FBIの無能さで現場に来て開口一番「テロじゃないと思う、俺たちは仕切らない。」と言った時はこいつ何しに来たのだと思ったし、その後も容疑者の写真を公開するのかしないのかの件で、責任持てないとかに踏み切れなかったり(結局内部リークによるテレビ局が放送する前に渋々発表)、警察の捜査を妨害しに来たのかと思いました。
この事件で活躍したのは、現場の捜査官と(会場付近の映像画像提供による)市民の協力で、FBIはそれらの情報を整理する裏方的な役割を行っていました。

マラソンランナーの端くれとしては、爆発後の死屍累々の間を縫ってゴールしようとするランナー魂に、「分かるな〜☆」と思う反面、主人公が「このくそランナー共を現場に入れるな!」と怒鳴る気持ちもよく解りました。

最後にイスラム教徒の扱い、非常にステレオタイプでちょっと残念でした。
イスラムの女はみんな戦士みたいな印象操作や、尋問官とのやり取りなどイスラム教を露骨な「悪」として描いていました。
その気持ちが主人公による「悪は、正義に勝てない、なぜなら悪は愛を知らないからだ。」
という力強いメッセージに込められています。
その理論なら、イスラム教徒の犯人にも家族がいて愛があるのでは?と言いたいけど、そこ掘り下げると救いがないからしかたなかったと思います。

ちなみに、ちょっと話ずれますが、犯人の奥さんと尋問官のやり取りがさっぱりしていて、水責めにするとか自白剤を投与するとか小さい娘を痛めつけて強迫するとか、そういう(イラクやキューバで行われていた)アメリカらしさは排除されていることに、興ざめしました。

多分、同じテーマで80年代に作られていたらイスラム教徒の家族なんて映さなかっただろうし、爆弾で脚を失うカップルの絆とか市井の民目線もカットされていただろうから、その点は現代的な解釈として良かったです。
特にカップルの女がRの発音をしないと彼氏に言われるシーンがしつこいほどあります。
これは、ボストンという街がイギリス人の入植により発展したという小ネタだとあとで調べた分かりました。

あと、本当に最後どうしても言いたいのは、犯人との銃撃戦で市民の一人が警察官にこれを使えと投げ込んだ小型のハンマー、こんなの銃撃戦で役に立つわけないと思ったら、犯人との決着をつける最終兵器となったことはシリアスな展開に一服の清涼感を与えました。



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