mixiユーザー(id:6400308)

2017年06月21日23:31

56 view

今週のオークラ

 上野オークラで加藤義一監督の新作「愛憎の嵐 引き裂かれた白下着」を観る。去りゆく男を見送る女にかぶさるナレーション、次の場面では、その女が別の男にプロポーズされる。この場面の大仰さを観て、妙な世界だと思ったが、以後情念をむき出しにした台詞の応酬、神出鬼没の登場人物、ありえない展開と、異様なメロドラマ。
 これは大映テレビの再現か。かつて妹が観ていたのを横目で観た程度だが、あの世界には全く乗れかなった。おかげで増村保造の映画を観るのも遅れてしまった。この作品も、前作の加藤組ほど気持ちが入らなかった。
 しかし加藤演出は男の独白場面や、井上梅次版「黒蜥蜴」のような女2人の分割場面など、工夫を見せている。そして予算のない中、雨を降らせたのは、物語の必然もあって好感が持てた。
 和田光沙さん快演のサイコ妻が、手袋を取る場面の奇妙な効果音など、行き過ぎた情念が笑いになっている場面もあり、カルト映画としての楽しさがあった。
 
5 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2017年06月>
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 

最近の日記

もっと見る