これを耳にしていると、
昨年の夏の終わりを思い出す。
いや、
二年前の夏の終わりだったか。
うだる様な残暑、
エアコンがへばってしまった部屋の中、
これを一人聴いていた。
音楽は不思議だ。
その時の感触の断片を、
感覚的に浮かび上がらせる。
あの時は・・・・・・
カラダから気力が抜け落ちていた。
不意に倒れて、中身がこぼれてしまったコップを、
どの様に立て、何で満たせば良いのかが分からなかった。
こぼれて散った中身を拭き取る気力もなかった。
街へ出ても、
もし地面がベッドの連続で出来ているなら、
何処でも倒れ込んでしまいたかった。
気力が抜け落ちていた。
で、どうなのだ。
今は、どうなのだ。
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