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2017年03月25日23:52

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朝倉ことみ引退イベント

 上野オークラで朝倉ことみさんの引退イベント。本来なら山内大輔監督イベントだが、今日は朝倉ことみさんの日だろう。まず山内監督とのコンビ旧作2本を観る。ともに再見に耐える作品であり、再び楽しめた。また、オークラの映写装置がよくなったことで、画質も公開時より向上。これも嬉しい。さらに1本上映ごとに休憩が入る。今日のオークラは気合が入っている。
 最後の山内監督とのコンビ作「びしょ濡れ女神は今日もイク!」。不倫相手と別れ、失業したヒロインは、ひょんなことから「しあわせ配達人」として働くことになる。仕事は孤独な男を癒すこと。やることは当然セックス。これはピンク映画女優を思わせる。
 ヒロインの役名は「ユリ子」であり、同僚や客も、これまでの山内作品の登場人物たちを思わせるキャラクターだ。しかも川瀬陽太さんら常連俳優が、同じ役で出演している。
 彼らを癒し、悩みを解決。そしてこの世界から去っていくユリ子は、次第にことみさんと重なってくる。最後は登場人物たちからのエール。「淫暴の夜 繰り返す正夢」に出てきた禍々しい両親すら、それに加わる。川瀬さんの「また会える、作品の中で」の台詞は、もはやことみさんへのものだ。
 長年ピンク映画を観ているが、こんな映画は初めてだ。 ピンク映画女優は、いつの間にか消えていくのが通例。引退作が作られることはまずない。わずかに渡邊元嗣監督作の黒田詩織さんと藍山みなみさんが、ちらりと客に別れを告げたことぐらい。先代上野オークラマスコットガールの星野ゆずさんも、最後は主演作だったが、役柄と本人はシンクロしていなかった。
 デビュー作「痴漢電車 悶絶!裏夢いじり」では、「朝倉ことみ第1回主演作品」とのっけに出た。この作品では、「朝倉ことみ引退記念作品」と出る。最初から大蔵映画推しの女優だったのだろう。さらに2代目マスコットガールでもある。大蔵映画バックアップのなせる業か。
 とにかく、引退記念映画が作られる女優は、一般映画含め珍しい。たぶん藤純子以来だ。ラストシーンも「関東緋桜一家」を思わせる。山内監督としては、作家性を封印し、ことみさんに奉仕することに専念したようだ。その分出来はこれまでの作品ほどではない。しかし今のことみさんを記録したことで、忘れがたい映画となった。映画終了とともに、拍手が起きる。
 その後朝倉ことみさん最後の前説。ここでもプレゼントがある。そして支配人さん、熟女サポーターの加山なつこさんが登場。そして和田光沙さん、朝倉ことみさん、涼川絢音さん、山内大輔監督が登壇。
 ことみさんが真木今日子さんの胸を見て「うらやましい」。そして森羅万象さんに「喋れるんですね」という爆笑台詞は、台本にないとか。よくぞ付け加えた。女優陣の仲の良さ。エールの交換が気持ちいい。山内監督の「こんな日本映画があることを知らしめた」の言葉は頼もしい。
 プレゼントコーナーでイベント終了と思ったが、この後引退セレモニーがある。今回のために作った映像の上映。里見瑤子さんや真木さん、ほたるさんに川瀬陽太さんら共演者からのメッセージ読み上げ。小川欣也監督からも来ていた。なんと親友の大槻ひびきさんが駆けつけて花束贈呈。最後は本人からお客さんへの手紙朗読。そして中央通路の花道を去る。感情が高ぶることもなく、終始笑顔であったことが、この人らしい。
 その後のサイン会は、予想していたことだが、これまでで最長の列ができる。しかしオークラもうまく対応し、2階席の客とのトラブルもなし。記念撮影が終了したのは8時半前。最後は皆で「ありがとう、ことみん」と送る。
 活動期間は2年。出演作は8本。昔からピンク映画を観てきた客からすれば、決して多くない。しかし、作品が粒ぞろいであったし、マスコットガールとして客と触れ合ったことで、記憶に残る女優であったことは確かだ。ピンク映画ファンの1人として、お礼を言いたい。
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