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2017年02月27日04:27

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傷ついた美人子さん 3

あの日美人子さんの嘆き話が始まった時、ああ、また振り出しに戻ってしまったと力が抜けてしまった。

私たちの親交が17年ぶりに復活した当時美人子さんはたった一人の弟の死と日本の親友との間に生じた誤解とで鬱っぽい状態になり、あの頃彼女は私と会うたびに死にたいとつぶやいていた。
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当時時間はかかったがなんとか乗り越え元気になった美人子さんはしばらくは懐かしそうに故郷や子供時代の話をしていた。

ところが、しばらくすると次の悩みが生じるのだった。
その度に話を聞きながらなんとか元気を出してほしいと願ったものだ。
いつの日か美人子さんが生まれてきて良かったとそう思える日が来ることを願いつつ。
なので美人子さんの明るい微笑みが見れるのが一番嬉しいのだが。
なのに振り出しに戻ってしまった。

ともかく息子さんとのことでの悩みについて、下宿人を入れてはどうか、経済的に余裕が出れば気持ちにも余裕ができるのではとか、シャワー室と部屋の天井の修理が経済的に無理なので下宿人を入れるのは無理と聞いていたのに、バカなアドヴァイスをしてしまった。

翌日スーパーで買った蕎麦とエビ天(こんなものがスパーで買えるようになった。エビ天は日本のほど立派ではないが)を手土産に美人子さんを訪れた。
そしてつまらないアドヴァイスしかできなかったことを詫びた。
再び息子さんの話を聞いてその冷たい態度に一緒に腹立てた。
実はアドヴァイスよりも気持ちを共有してもらえる方がずっと嬉しいのだとわかった。

美人子さんの微笑みも見れてほっとしながらお暇した。

と書き終わると同時に朝陽が輝いて部屋の壁が紅く染まった。
これは良い兆候かも。
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