最近トランプ大統領に盲従している日本人がいることが残念です。
なんと円安誘導はアベノミクスによるものと本気で信じているひとがいることに驚きました。
しかし読売社説のとおり、アベノミクスの中核である日銀が継続してきた大胆な金融緩和は、着実なデフレ脱却が目的でした。円安誘導批判は本当に筋違いな批判です。
円安誘導というけれど、実はトランプ氏自身が唱える巨額の財政出動への期待発言が、米金利の上昇を招いており、ドル高圧力につながって相対的に円が安くなっているのです。
持論に沿わない事実から目を背け、一方的な理屈で相手を威嚇するトランプ流は、危ういし、そういう事実に目を向けないで空気の支配でトランプ大統領を礼讃してしまっている日本人も危ういと思います。
基軸通貨ドルを担う米大統領が軽々に口先介入し、市場に動揺を与えていては、世界経済に確実に悪影響を及ぼすことになるでしょう。実際にニューヨーク市場の株価は下落してきています。
伊勢志摩サミットで各国トップが共有したように、貿易交渉を優位に進めるために為替政策を取引材料としてはなりません。トランプ氏は、自らの発言の重みを十分に認識すべきです。このままだと、日本に対して安全保障政策すらも、取引条件にされかねません。
今こそ『ノー』といえる自国優先の日本であるべきでしょう。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20170201-OYT1T50148.html
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