昔・・・・ストーンズが大好きだった。
でも
初来日公演を ランブルフィッシュのみんなと東京までわざわざ見に行った後くらいから、
何だかストーンズに対して「食傷気味」とでも言うしかない気分になってしまった。
東京ドーム公演が(遠すぎて)(音聴こえなくて)つまらなかったのと、スタート・ミー・アップ以後、新曲で
好きになれるものが無かったからだ。ブートの音源にも飽きた。
90年代はオルタナ、グランジ関係を熱心に聴いた。ジャンク、ノイジー、NYアンダーグラウンド。
あれはあれで、素晴らしいロックだった。今でも、あの辺りの新鮮さを超えるロックはない。
(リアルタイムで聴けて良かった。)
そんなこんなで、ストーンズのことは長いこと、無視していた。
でも考えたら俺って、ストーンズの流れからアメリカ黒人ブルーズ音楽のファンになってた時期があるのだ。
20代の前半、22歳とか23歳のときは「黒人ブルーズしか聴かない」という個人的な規律の中で生きていた。
今思えば・・・偏狭ではあるが、人生の一時期、そんなことがあってもいいのではないか。
それで、今回の「ブルー&ロンサム」。
話の展開は予想がつくだろうけど、
20年ぶり?くらいにストーンズの新譜を買ってしまった。そして、感動してしまった。
2016年のローリング・ストーンズの新譜は、ブルーズのカヴァーアルバムなのだ。
個人的に、これ(ブルーズ)やって欲しい・・・と思っていた。
というか もう、ストーンズはこれやるしかないだろう・・・・くらいに(勝手に)思っていた。
ちょっと前、初期のアルバムがモノラルで再発されてたけど、
あの頃(デヴュー当時)のストーンズも、黒人ブルーズ(のカヴァー)ばかり演奏するバンドだった。
しかし、上手いし、センスがいい。選曲もいいし、ルックスも抜群。
何よりも、本能的にリズミック。
初期ストーンズはセンスのかたまり、というか見事に「お洒落」だ。
中期ストーンズは「魔物」だろう。世界中のロックを席巻してしまった。圧巻で、やっぱり見事だ。
そして、紆余曲折を経て・・・初期ストーンズは「帰って来た」のかも知れない。
今回のアルバムも、「見事」の一言。
全員素晴らしいが、特にミック・ジャガーのハーモニカが絶品。逸品。一級品。
文句なしの、本物のブルーズ。
白人/黒人という境を越えてしまってるように聴こえる。
事実、そうなのだろう。
彼らのすごさは、想像を絶する域に達しているのかもしれない
結論。
昔、ストーンズが大好きだったが
(倦怠期を経て)
2016年の今、また、新たに大好きになった。
とても嬉しい。
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