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2016年10月15日20:46

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映画「七人の侍」☆☆☆

午前10時の映画祭で鑑賞カチンコ

この映画の感想は特に必要ないと思う。
なぜなら、この映画の偉大さはみんな知っているからである。

そこで、農学学士としての目線で見どころを紹介したいと思います。
まず、物語の冒頭「ほー、ホケキョ」という鳴き声のBGMと梅の樹が映ることで年明け2月だと分かる。
併せて、野武士の会話「米を奪った、麦が実るまで待とう」から、「10月に一度襲った、5月(山なので6月初旬かも)にまた襲うぞ」ということで、6月には野武士が襲ってくると明言される。

次に侍探しに出るところで、麦が実っているのを見て焦る場面。
麦の出穂期は4月下旬なので、あと40〜50日しか時間が無いという切迫した状況が分かる。
(侍探しが難航していることを暗に語っている。)

勘兵衛が村を巡回し、要塞化する案を練る場面。
田んぼに、麦が実っているのが見える。
ちなみに、この場面は村の様子を見せながら、後半で戦いの舞台となる場所を丁寧に案内するという無駄の無い語りだと感じた。

村が要塞化が終わると麦の収穫場面になる。
ここで、女の人がたくさん映るのは目の保養ではなく村人が侍達を信じたことを表す重要な場面。
季節は梅雨前、麦秋と呼ばれる5月になったことが分かる。


言わずと知れた名場面である雨の最終決戦。
これは梅雨入りを意味する。
そして、梅雨入り頃は田植えの時期でもあるので、ラストの田植えは梅雨の晴れ間ということになります。
(いつ田起こししたのかとか、育苗する余裕があったのかという野暮なことを考えてはいけない。)


何度か観ている映画ですが、こんなに台詞の少ない映画という印象は無かった。
よく練られた脚本と演出で台詞以外で魅せているし、白黒なのに色が見えるほど色彩豊かだった。
3時間半も全然苦にならない素晴らしい映画でした。







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