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2016年09月28日06:05

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エチオピア紀行(72):聖救世主教会の中へ 追記 安倍首相の所信表明演説の自民党議員の喝采は問題なのか

 僕たちは、いよいよラリベラ最大の岩窟教会である聖救世主教会の中に入る。
 入り口で、本格的な「教会セット」の着用である。つまり靴下にダニがとりつかないように、ズボンの裾をたくし上げた上で、両足をビニール袋で包むのだ。僕は、100均で買って持っていた使い捨てキャップを使った。

◎司祭の居る現役の教会
 中は暗い。窓は、岩の壁を打ち抜いた小さなものが上の方にあるくらいだ(写真)。だから通風は悪い。800年間の人が落とした垢や皮膚片が絨毯の上にたまっているはずだから、これを餌にするダニが増えるのは当然かもしれない。
 柱もある。これは岩の削り残しを成形したものだ。
 しかしここは、遺跡ではなく、ちゃんと司祭が常駐する現役の教会なのだ。僕たちが訪れたのは、平日の午後だったから、信者さんはほとんどおらず、居るのは外国からの観光客ばかりだった。

◎白人の聖母子像とエチオピア的なイエスの絵
 正面に、カーテンを閉めた所があり、向こう側は聖なる空間で、僕たちは立ち入り禁止である(写真)。
 そばにここの司祭らしい男性が座っていた(写真)。そのそばに、聖画が架かる。
 聖母子像は、エチオピアで初めて見る白人の母子だった。ただ隣のキリスト像は、アフロスタイルの頭髪ではないけれども、目は丸く、肌は浅黒い。エチオピア人のキリスト、である。
 上に架かったキリストの磔刑画と3聖人画は、完全にエチオピア正教の聖画である。

◎アブラハム、イサク、ヤコブの墓?
その左隣に、岩に細長い穴が3つ、並んで掘り抜かれていて、上に赤い絨毯が敷かれている。聖書に登場するアブラハム、イサク、ヤコブの墓だという。しかし本当の墓は、パレスチナにあるはずなので、これは創作である(写真)。
 「創作」と言ってしまっては、身も蓋もない。はるか昔、ラリベラ王が聖地巡礼をできないキリスト教徒のために設置したものだから。
 宗教とは、本質的に人間の非合理性の表れである。とすれば、神聖性のためにこの「創作」も正当化されるのだろう。

注 容量制限にタッチしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
 写真をご覧になりたい方は、お手数ですが、http://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/201609280000/をクリックし、楽天ブログに飛んでいただければ、写真を見ることができます。

昨年の今日の日記:「バルト3国紀行47:トームペア城を睨むように建つロシア正教のアレクサンドル・ネフスキー聖堂」

追記 安倍首相の所信表明演説の自民総立ち・拍手への難癖という非常識
 26日の臨時国会での安倍首相の所信表明演説で、自民党議員が総立ちになり演説に拍手する場面があった。これをとらえ、野党やメディアの一部に批判が起こっている。またか、である。これも、安倍叩きの一環だが、中には「北朝鮮や中国共産党のよう」(汚沢・生活の党)とような的外れの難癖もある。社会主義運動史に通じた者として、的外れの難癖に反論しておく。

◎スターリン主義とは違う
 まず汚沢の言うような北朝鮮ならず者集団やスターリニスト中国の党の総立ち・拍手は、個人崇拝の究極の表明で、演説内容では無く、演説した個人への媚び追従である。だからそうした総立ち・拍手は、演説中にしょっちゅう起こる。スターリン時代のソ連では、スターリンの演説中、しばしばこれが起こり、したがって演説文には「(いつまでもやまない、嵐のような拍手)」というト書きが、やたら目だった。
 演説を聴かされる者たちにとって、これは必死の演技であった。もし立ち上がらなかった、それは即反党分子として粛清の対象となったから、あり得なかった。また拍手を、隣の者より早くやめたりすれば、あらぬ嫌疑をかけられた。だから「(いつまでもやまない、嵐のような拍手)」なのである。北朝鮮ならず者集団の金一族やスターリニスト中国の毛沢東、直近では習近平の場合も、同様である。

◎拍手は自衛官などに送られた
 それに対して、安倍首相の所信表明演説で起こったのは、1度。以下のくだりが述べられた時である。
 「わが国の領土、領海、領空は、断固として守り抜く。強い決意を持って守り抜くことを、お誓い申し上げます。
 現場では、夜を徹して、そして、今この瞬間も、海上保安庁、警察、自衛隊の諸君が、任務に当たっています。極度の緊張感に耐えながら、強い責任感と誇りを持って、任務を全うする。その彼らに対し、今この場所から、心からの敬意を表そうではありませんか。」
 この時に、「そうだ」のかけ声とともに自民党議員たちは次々と立ち上がって、拍手を送ったのである。拍手は、安倍首相にではなく、今この瞬間にも、困難な任務に携わっている海上保安庁職員、警察官、自衛隊員の人たちに向けられたものだ。

◎日本人なら当然
 それは、日本人なら当然の行為であろう。
 アメリカでは、国歌「星条旗(The Star-Spangled Banner)」が斉唱される時、誰しも直立不動し、右手を左胸の上に載せる。それがアメリカ国家への忠誠と敬意の表れだからだ。
 そのような敬意を表したことが、非難・批判されるなら、日本は無国籍国家なのか!

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