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2016年09月22日09:01

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悪意

・なぜ多くの市民がもっとすみやかに、手厚い被災者支援が
行われることを望んでいるのに、市民の代表であるはずの政治が
その声に答えられないのでしょう。

それは、資本主義の社会が、必ずしも善意と連帯の精神で
一つにまとまった共同の社会ではないからで、さらにいえば、
経済的な権力を握った一部の人々が、
自分たちの利益のために政治を大きく左右する社会であるからです。

・マルクスはこのような経済設備の所有の有無によって、
経済的な立場が異なる人々の集団を「階級」という言葉で表現しました。
社会は誰もが経済的に同じ立場にいる平板なものではなく、
資本家階級とか労働者階級といった大きなグループに分かれている
というのです。そしてマルクスは、人間社会の歴史に刻まれるような
社会内部の大きな対立は、この経済的利害の衝突を根底に持つ
階級間の争い、つまり階級闘争を内実とすることを明らかにしました。

この「階級」や「階級闘争」の発見やその「経済学的解剖」は
マルクスが初めて行ったことではありません。
それは資本家や労働者が手をつなぎ、貴族や地主達とたたかい、
封建社会から資本主義社会への転換を推し進めるという
ブルジョア革命を目の当たりにした当時の歴史学者や経済学者にとって、
疑いようのない事実だったのです。

・先ほど、資本家による労働者いじめの問題に触れましたが、
それは、必ずしも資本家個人の悪意を出発点とするものではありません。
労働者の賃金や福利厚生費を含めた人件費を抑制すれば
資本家の利潤は拡大します。そういう経済的な関係が
労使の間に客観的に存在し、そのもとで資本家同士の競争に勝ち抜き、
自分の資本を強く、大きくしていこうとすれば、
労働者の賃金を抑え込み、サービス残響を拡大し、
あるいは労働組合をつくってたたかう労働者を排除するなどの方向へ、
多くの資本家は引き寄せられていかずにおれないということです。

マルクスは、資本主義社会における中心的な利害対立が
資本家と労働者の間にあるとして、
両者のたたかいを資本主義における階級闘争の核心としました。

そういうマルクスの目からすれば、公務労働者と民間労働者、
正規労働者と非正規労働者、男性労働者と女性労働者など、
労働者同士が、たがいの処遇の格差の実に目を奪われ、
足を引っ張り合うといったことが、
資本家達を利するものでしかないことは明らかです。』

市民同志がいがみ合う。警戒しなければ。

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