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2016年09月10日23:21

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原嶋絵美@仙川フィックスホール

女声5声のアカペラ・グループAuraからオリジナル・メンバー最年少の原嶋絵美が脱退してから9ヶ月になる。
星野典子は小学校の教師を経てAuraに復帰した。
佐藤悦子はソロ・アルバムをリリースした。
そして原嶋絵美も歌い続けている。

Auraを離れて初のライヴになるのだろうか。
場所は仙川のフィックスホールという小ぢんまりとしたホール。
共演はピアニストの黒田京子。意外性たっぷりの組み合わせだ。フリージャズを得意とするピアニストである。そう多く聴いたことがあるわけではないが、その演奏の印象は強烈に残っている。

観客の女子率の高いこと…。
ヤロウはすぐに数えられるほど。

〜 The Last Rose Of Summer 儚いひとときの歌 〜

原嶋絵美:ヴォーカル
黒田京子:ピアノ

01.アメージング・グレース(讃美歌)
02.バーバラ・アレン(イングランド民謡)
03.トリ貝にムール貝だよ(アイルランド民謡)
04.ダニー・ボーイ(アイルランド民謡)
05.サリー・ガーデン(アイルランド民謡)
06.グリーンスリーヴス(イングランド民謡)
07.スカボロー・フェア(イングランド民謡)
<休憩>
08.ライラック・ワイン(J.シェルトン)
09.ロッホ・ローモンド(スコットランド民謡)
10.ライ麦畑で出逢ったら(スコットランド民謡)
11.とねりこの木立(ウェールズ民謡)
12.アニー・ローリー(スコットランド民謡)
13.広い河の岸辺(イングランド民謡)
14.夏の最後のばら(アイルランド民謡)
<アンコール>
15.童神(わらびがみ)(古謝美佐子/詞、佐原一哉/曲)

楽しそうに歌う絵美ちゃんの心意気が伝わってくるようなコンサートだった。
いつもの声楽的な発声だけでなく、地声も交えての歌唱は新鮮だった。
『スカボロー・フェア』での「パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム」のフレーズを間奏やエンディングで呪文のように囁き続けたのは向こう側の世界に導くような効果があった。終演後に「夢に見そうだ」と言ったら受けていたな。

前半はゴシック的な雰囲気も感じる襟付き前ボタンの黒のワンピース。
後半はオフホワイトのシンプルなシルエットのワンピース。
どちらも良く似合っていたが、敢えて言うなら魔女っ娘っぽくもある前半かな。

イギリスの歌で統一された本編だが『ライラック・ワイン』のみ古いポップスでジャズのスタンダードにもなっている。絵美ちゃんのファンなら彼女の好きな歌として知っていることだろう。私はヘレン・メリルの歌で馴染んでいるが、絵美ちゃんにとってはジェフ・バックリーかな。
『広い河の岸辺』は『The Water Is Wide』または『O, Waly Waly』として知られる。
多くの歌手が歌っているがカーラ・ボノフの歌が印象に残っている。
絵美ちゃんはここで自作の詩を付けて歌っていた。

黒田さんのピアノはやはりすごい。久々に聴いたが本当にすごい。
イントロや間奏ではフリージャズ風のインプロヴィゼーションを聴かせるかと思えば、伴奏では歌に寄り添うような優しいピアノを聴かせる。
しかも音が綺麗だ。

黒田京子さんといえばその世界では恐ろしく有名な人だ。
そんな人に声をかけてもらえたのだから絵美ちゃんもたいしたものだ。
ジャズ風の小節交換もやってみたりして、彼女にとってはたくさんの挑戦があったコンサートだったのだろうと思う。

アンコールの『童神』は意外だった…。
イギリスの曲ばかり考えていて思いつかなかったのだが、これは絶対に読めなかった…。

なにはともあれ、成功に終わって良かった。
時間をかけてゆっくりでいいから自分の歌の世界を見つけていってほしいと思う。

客席には佐藤悦子の姿もあった。
挨拶しかできなかったが、たぬ〜は少し話ができたようだ。

さて、仙川はかつての準地元と言ってもいいようなところ。私にとってもたぬ〜にとっても馴染みのあるところだ。
ずいぶん街並みは変わった。今では「郊外の自由が丘」と言われるくらいオシャレな街として評判になっているらしい。
今度時間のあるときに少し散策してみようかな。
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