「わしらが生きていることは、ごっついことなんや」
と、焚き火のそばで語ったおっちゃんがおりました。
みんな、うなづきました。
あの地震は、それまでのひとりひとりの人生に、すこぶる
大きな影響を与えたのです。
私もそうです。
それまでは、毎日毎日の人生を深く考えたことはありませ
んでした。
まったくもって、適当な人生でありました。
お日様がのぼり、水が飲めて、朝ごはん昼ごはん、晩ごは
ん、そしてお日様が沈む。
まったくもって当たり前の人生だと思っていました。
そんなひとつひとつのことが、当たり前ではなくて、水一
杯飲むことでも、どれだけ多くの人の力があり、感謝しな
ければまらないことに気づかされました。
焚き火に木をほり込みながら、「わしらは、これから、神
戸から、そういうことを発信していかなあかん責任がある
で」と、ふだん気難しいおっちゃんが言われた時には、
ふだんがふだんだけに、爆笑しました。
いい焚き火でありました。
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