仕事納め

　ようやく仕事納め。今日は余裕かと思ったが、出勤する人数が少ないこともあって、朝から大変。お客さんの要望に応えないといけないので、昼食抜きで走り回る。１２月は最後まで多忙。昼休みもほとんどなかったな。バタバタしながらも、どうにか今年の仕事も終わり。今年は仕事上でかなり嫌なことがあったが、どうにか生き延びた。
　今年最後の映画は、新宿武蔵野館で「ひつじ村の兄弟」。珍しいアイスランド映画。あの国は羊大国だそうだ。この映画も羊飼いの村が舞台。羊たちがいる緑の草原を、青空をバックに捉えたファーストシーンがいい。後半は一転して雪に覆われる。風景が美しい。
　しかし主人公の老兄弟は隣同士なのに、４０年も諍いを続けている。説明はされないが、台詞から考えると、偏屈な兄が相続問題でごねたのだろう。兄は弟の窓に銃を撃ったり、弟は雪中で倒れた兄をブルドーザーですくい上げ、病院の前で落としたりする。これをほとんど笑いに近い演出で見せるのだが、この自然をバックにすると違和感がない。
　兄の羊から伝染病が発生し、村の羊は全て殺処分となってしまう。しかし弟は感染していない雄羊を、数頭の雌羊とともに地下に匿い、種付けを始める。これが村の羊の血統を絶やしたくない兄弟の関係に変化をもたらす。
　発情した雄羊が暴れたことで、窮地に陥った弟に対して、兄がとる行為に場内から笑いとどよめき。雪山を走る羊たちが、兄弟の意図通りになったかはわからないが、異様なラストシーンは、強い印象を残す。未年の最後を飾る作品。