やってきたボランティアの皆さんに、まず私が発する言葉
でした。
彼女は、「あの地震後、なんで奈良へ帰ったんやろ・・・」
反省しています。
と、頭をたれました。
同じ神大生が、アパートや下宿で亡くなったり、苦しい思い
をしているのに、私は何を考えとったんやろ、と反省してい
ます、と、それはそれは悲しそうな顔をされました。
私は、肩を抱きました。
「なに言うとんねん。Iちゃんは、まず、お母さんやお父さ
んに無事な姿を見せたかったんやろ。それが、親孝行じゃ。
立派なもんじゃ」
私の胸に顔をうずめて泣きました。
「泣く」
それは、その後の御影北小学校避難所での、彼女のトレード
マークになりました。
誰もが抱えきれないほどの問題点を探し出してきて、校長先
生にぶつけ、解決の方向が違うと泣きだす。
それを私が、慰め抱きしめる!
清らかな日々が、始まりました。
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