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2015年11月25日02:35

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Spider & I

この椅子を、
負を感じるスイッチと想定して、座る。
そして椅子に座り目を閉じ、
人生の中で苦しかった時、辛かった時のワンシーンを、
敢えて思い出してみる。
その時の光や影、匂い、周囲の物音、(いれば)人の表情や声、言葉など、
感覚的に思い出し、心身を置いてみる・・・
身体は硬直する。

次に椅子から立ち上がり、
少し離れた地点で立ったまま目を閉じ、
人生の中で楽しかった時、充実を感じてた時のワンシーンを、
今度は思い出してみる。
その時の光や影、匂い、周囲の物音、(いれば)人の表情や声、言葉など、
感覚的に思い出し、心身を置いてみる・・・
身体はやわらかくなる。

そうしてまた、
はじめの椅子に戻り、着席してみる・・・・・・・・・



「其処で自分に、何が生じるか」



・・・・・・・・・やってみて、
一度だけ、朧げに生じた。
しかしその後は、生じていない。
また生じる事があるのかは、分からない。

ただ最近、
「人生の中で楽しかった時、充実を感じてた時のワンシーン」として、
感覚的に浮かんで来たのは、割と最近の記憶。

2015年11月7日。



フォト




ふと目に止まった、夜の踏切近辺の一角。
蜘蛛と巣の向こうに街の灯りがあり、
灯りを円形ボケにすれば
色とりどりの光の玉が、巣に集まるゾと即座にイメージし、
足を止めて撮り始めた。
「蜘蛛さん、貴女は光コレクターだ」

巣の立地条件にやや難があり、
ピント、露出、構図とあれこれしながら撮影。
ただただ、思い描くイメージに近づけたくて。

しつこくパシャパシャ撮り続ける。
踏切へ向かう人たちから見れば、ヘンなオジサン。
如何にも何かの帰りっぽい酔った風の若者連に背後からヤジられたが、
「よし、オレはまだ現役だ」とワケの分からぬ秘めたる炎が燃えあがり、
撮影に更なる熱が入る・・・。

30分間ぐらい同じ場所で、
夢中でパシャパシャやっていた。

楽しかった。

自分の思い描くイメージを追って、
テクニカルな追求をしながらも、
その時の自分にとって重要だったのは、
上手く撮る事以上に、
「自分を制約する日常の条件や縛りや柵(しがらみ)や境遇や
不安や恐怖や心配や悩みや苦痛やプレッシャー」
からの自己解放、だった。

僅か30分間程であったが、
気儘な一人旅に匹敵する程の自由を感じていた。
撮影に夢中になり、その間は他の何もかも、全てを忘れていた。

全てを忘れる・・・・・・・・・
これに勝る「心の休養」があるだろうか。

「心の休養」は良薬である。
それは心の自然治癒、自然回復を促してくれる。

日常の隙間のほんの僅かにでも、
こうした「心の休養」を入れて行ければと思う。

そして写真を撮るという事は私にとって、
「生命維持システム」であり、
カバンの中のルミックスLX100は私にとって、
「生命維持装置」である事を、再認識した。
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