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2015年09月25日10:38

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【展覧会】マリー・ローランサン展(府中市美術館)

ローランサンの絵は実はあまり好きではない。色づかいが淡いのに目が真っ黒で、コワい。はかなげで気弱そうで無表情な少女が後ろからじっと見つめてくるような、なんかちょっとイヤな感じ(笑)。
そういえば過去にもローランサンの展覧会に行ったことがあった。2003年の夏に東京都庭園美術館で開催された「マリー・ローランサン回顧展」。今回の府中市美術館に出展されている作品と同じものも出ていたようだが、まったく記憶に残っていない・・・。
私にとってローランサンとはそのような画家なのだが、しかし、前回の回顧展から12年が経っているので、変化や発見があるかもしれない。期待を胸に、美術館へ。

今回の展覧会で印象に残ったのは以下の3点。

「アンドレ・グルー夫人ニコル(旧姓ポワレ)」:
縦の楕円の額に納まった装飾的な雰囲気のある肖像画。モデル(服飾デザイナー ポール・ポワレの妹)が自宅で使用していたドレッサーの鏡がきっとこんな感じだったのかな・・・と思わせる作品。

「鳩と花」:
ローランサン・スタイルなのに珍しく人物が描かれていない。タピスリーの下絵ということで、リボンと花束と白い鳩が永遠に連続していくような作品。

「ばらの女」:
一輪のバラを持った女性が肩越しに振り向いてこちらを見つめる。小振りながら、一目見て、色、かたち、構図、すべてがバランスよくまとまっていると感じた。


ステキな作品もあったけれど、結果としてローランサンに対する評価は変わらず。淡くてぼやけたパステルカラーはともかく、どうしても黒が気に入らない(「黒以外の色で自分で仕上げてみろ」と言われてしまうと、お手上げなのだけれど)。
だが、私の好みは別として、見た瞬間にローランサンだと分かる独自性は、やはり素晴らしい。
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