寝ながら古典を読んでいました。
今日気に止まったのは
古代の女流詩人がこどもを亡くして悲しんでいる時の作品を紹介します。
『どめおきて
誰(たれ)をあはれと
思ふらむ
子はまさるらむ
子はまさりけり』
(和泉式部)
娘は(式部の娘)親の私と自分の子を後に残して死んでいって、いったいそのどちらを心にかけているのだろうか。
私よりこどもの方を思っているだろう。
私自身親より子と別れた方が悲しいのだから。
加賀千代女(かがのちよじょ、江戸時代の石川県生まれの俳人)
有名な俳句に
『朝顔に
つるべ取られて
もらいみず』
なんと優しい人だと少年の時に感じた事を思い出しました。
千代女は18歳で結婚するが、1年で夫が病死する。また幼いこども亡くしてしまいました。
『とんぼつり
今日はどこまで
行ったやら』
とんぼとりに行って
こどもは帰ってこないだけ。
と悲しみをはたに見せないで耐えていたといいます。
この句はいつまでも心に染みて忘れない句です。
52歳で尼さんなりました。
古代も現代も人の心は変わらないものです。
こどもを亡くした皆さんもいると思います。
悲しみを乗り越えて
生きて下さいね。
今日は二人の女性を見送りました。
亡くなる寸前の顔は仕事柄気づくものですね。
ひるま家族が来たときはあんな笑顔でいたのに、帰られてから急変して肩呼吸が始まった。
血圧もとれなく、静かに息を引き取りました。
僕の母さんに似た方なので親しみを感じていたました。
淋しいです。
お疲れ様でした。
このようにして人は
さよならしていくのですね。
合掌
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