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2015年08月06日00:08

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映画『ジュラシック・ワールド』作品レビュー

★★★★★文句なし!
 なんと言っても20年前に見た『ジュラシック・パーク』の続編というのが嬉しかったです。閉鎖された夢のテーマパークが開業したという設定。本当にあったら楽しそう(^。^)というアトラクションの数々を見せてくれて、登場人物たちと共に現地に行った気分にさせてくれる仕上がりなんです。また恐竜たちの描写も一段とリアルで、20年間の映像技術の進歩にもワクワクさせられるでしょう。
 こんな作品に人間ドラマが…なんて注文を出すのが野暮に思えるくらい、アトラクションとして文句なく楽しめました。ちょっとバイオレンスシーンが怖いかなと構えていましたが、旧作に比べて残酷な描写は上手く回避されていて、お子さんでもなんとか楽しめる範疇に収まっています。
 逆にどきどきさせるパニック感を求める向きには、やっぱりスピルバーグ監督のほうが、巧みな演出で恐竜の恐ろしさが表現できていたと思いますが、前作のそういうところが実はいやだったのです。やっぱりスピルバーグ監督は『ET』のようなフレンドリーな作品を作る反面、多くの作品で地球人を恐怖のどん底に叩き付けて、恐怖への従順な服従を説いている監督さんだと思います(侵略型宇宙人の手先)

 前作を覚えている方にとって、さらに嬉しいのは、のっけからパークの入り口の門のデザインが前作のを踏襲していたり、主人公の甥っ子兄弟が恐竜に追われて逃げ込んだ森の中には、ジュラシック・パークが朽ち果てた姿で残っていたりと随所に旧作との繋がりが示されるシーンが満載なのです。
 さらに自然といのちを管理しようとする人間への批判という世界観も健在。恐竜脱走という最悪な事態になっても、まだ観客の安全確保より捕獲重視に走ろうとする経営陣の判断には、全然20年前の悲惨な事故からの教訓を活かそうとしない、人間の業むの深さを感じずにいられませんでした。

 また本作では、これまで恐竜を恐怖の対象してのみ描かれていたのが、恐竜行動学の専門家の登場で攻撃的な恐竜とのあいだに信頼関係を築くことに成功したことが、新機軸です。今後の続編で、『ET』みたいに人間と友情で結ばれる恐竜が登場しそうな成り行きでした。

 怖さがセーブされた分、恐竜たちが自由に動き回るスペクトラム作品として、遊園地へ行った気分で気軽に楽しんでください。
 最低3D。できればドルビーアトモス+3D+TCXか、IMAXがお勧めです。

●Introduction
 スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を務める、『ジュラシック』シリーズ第4弾となるアドベンチャー大作。恐竜をテーマにした巨大テーマパークを舞台に、遺伝子操作によって生み出された新種の恐竜が脱走、人間や恐竜を襲うさまを臨場感たっぷりに描き出す。主演は、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』などのクリス・プラット。監督は、『彼女はパートタイムトラベラー』のコリン・トレヴォロウ。驚異的なビジュアルやハイテンションな展開のサバイバルに期待。

 世界的な恐竜のテーマパーク、ジュラシック・ワールド。恐竜の飼育員オーウェン(クリス・プラット)が警告したにもかかわらず、パークの責任者であるクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は遺伝子操作によって新種の恐竜インドミナス・レックスを誕生させる。知能も高い上に共食いもする凶暴なインドミナス。そんな凶暴なインドミナスが脱走してしまい……。
[日本公開:2015年8月5日]

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